平成17年11月25日
女川原子力発電所(宮城県牡鹿郡女川町および石巻市)は、通常運転中のところ平成17年8月16日に発生した地震の影響により、同日11時46分に1号機、2号機および3号機が自動停止しました。これは、地震発生の際の安全確保対策として設計どおり停止したものであり、この自動停止による環境への放射能の影響はありませんでした。 (8月16日にお知らせ済み)
また、地震発生後に、保安規定に基づく現場における巡視点検および安全機能確認等を行った結果、安全上問題となる被害はないことを確認しました。(9月28日にお知らせ済み)
当社では、これまで、原子力安全・保安院からの指示、宮城県からの要請を踏まえ、「今回の地震で周期によっては基準地震動の応答スペクトルを超えることとなった要因分析・評価」および「女川原子力発電所の耐震安全性の詳細評価」を行っておりましたが、このたび、その結果がまとまり、本日、原子力安全・保安院、宮城県等へ以下のとおり報告しましたのでお知らせします。(報告の概要は別紙のとおり)
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今回の地震による女川原子力発電所2号機の安全上重要な設備の耐震安全性が維持されていることを確認しました。
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周期によっては基準地震動の応答スペクトルを超えることとなった要因について分析・評価を行ったところ、今回の地震では、短周期成分の卓越が顕著である傾向が認められ、これは宮城県沖近海のプレート境界に発生する地震の地域的な特性によるものと考えられるとの結論を得ました。
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この結果を踏まえ、近い将来高い確率で発生が予想される想定宮城県沖地震に対する地震動と、さらに、限界的なプレート境界地震および最大規模のスラブ内地震を踏まえた地震動(安全確認地震動)を策定し、これらの地震動による女川原子力発電所2号機の安全上重要な設備(建屋および機器)の耐震安全性の評価を行いました。
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今回の地震および想定宮城県沖地震の地震動ならびに安全確認地震動に対する女川原子力発電所2号機の安全上重要な設備の評価を行った結果、耐震安全性が十分確保されることを確認しました。
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引き続き3号機および1号機の耐震安全性の詳細評価等を行い、まとまり次第、報告することとしております。
また、地元自治体を始め関係者のご指導をいただきながら、発電所周辺地域および宮城県内の皆さまへのご説明に努めてまいります。
以上
(別紙)女川原子力発電所における宮城県沖の地震時に取得されたデータの分析・評価および耐震安全性評価について(報告)の概要 |