東北電力「環境行動レポート2003」の発行について
〜廃棄物の有効利用率10ポイント向上、目標を1年前倒しで達成〜


平成15年8月7日

 当社は、環境保全に向けた取り組みを積極的に展開しておりますが、このたび平成14年度の活動実績などをとりまとめた「環境行動レポート2003」を発行いたしました。環境行動レポートの発行は、平成7年以降、今回で8回目になります。
 今回のレポートは、分かりやすい環境コミュニケーション媒体として、昨年度の構成を踏襲しつつ、一連の原子力問題を踏まえ、地球温暖化防止の柱である原子力に対する信頼回復に向けた取り組み状況をトピックスとして掲載するなど、内容の充実を図りました。

 当社は、平成13年度より、環境方針の具現化に向けた3ヵ年のローリング計画として、中期環境行動計画を策定し、環境活動を展開していますが、平成14年度は、廃棄物の有効利用率が1年前倒しで目標を達成するなど、着実に成果が得られました。

 平成14年度の主な実績として、「地球温暖化の防止」については、CO2排出原単位(販売電力量1kWhあたりのCO2排出量)が、原子力発電所の停止期間延長に伴い、当初計画値に比べて増加したものの、0.425kg-CO2と前年度並になりました。今後も、原子力開発の推進、原子力設備利用率や火力熱効率の維持・向上、新エネルギーの普及拡大、エネルギーの有効利用など需給両面での対策や、京都メカニズム活用策の検討など、地球温暖化防止に向けて幅広く取り組んでいきます。

 一方、「省資源・リサイクルの推進」については、石炭灰のセメント原料への有効利用や電力用資機材の再使用・リサイクルの拡大により、廃棄物有効利用率が94.4%と前年度比で約10ポイント向上しました。これにより、「平成15年度の有効利用率90%以上」とした目標を1年前倒しで達成しました。
 また、廃棄物処理・リサイクルの実態や課題を把握・評価しながら、廃棄物管理の強化・充実、さらには、有効利用を一層拡大するための全社共通のインフラとして「廃棄物管理システム」を構築し、本年度から導入しました。
 本システムは、当社関係会社である(株)コアネット東北が提供するASP※1(アプリケーション・サービス・プロバイダー)形態を採用しており、当社のみならず、グループ企業等でも利用することができます。

 こうした実績を踏まえ、平成15年度中期環境行動計画では、環境経営に向けた基盤整備の一環として、「CO2削減に向けた先行的かつ的確な対応」「廃棄物管理の強化と3R施策の推進」などの施策に加え、eラーニング※2による全社員を対象とした環境教育を下期から計画するなど、社員一人ひとりのさらなる環境意識の向上とさらなる環境活動の実効性向上に努めていくこととしています。

 今後とも、当社は地域社会の一員として積極的に環境活動に取り組むとともに、環境コミュニケーションを通じて地域のみなさまとともに環境活動を推進してまいります。

 なお、「環境行動レポート2003」や廃棄物管理システムおよび平成15年度中期環境行動計画の概要は別紙のとおりです。
 また、環境活動の詳細なデータや取り組み状況については、「環境行動レポート(Web版)」として、当社ホームページ(http://www.tohoku-epco.co.jp/)に掲載しています。

以 上

別紙1:「環境行動レポート2003」の概要(平成14年度の主な実績)
別紙2:廃棄物管理システムの概要
別紙3:平成15年度中期環境行動計画の概要

※1 ASP:インターネットなどを介してひとつのシステムを共有する仕組み
※2 eラーニング:ネットワーク等のITを活用して効率的に実施する教育形態