プレスリリース

中国CDMプロジェクトからの
COクレジットの購入について
〜地球温暖化防止に向け「京都メカニズム」のさらなる活用を図る〜

平成18年5月16日

 当社はこのたび、地球温暖化防止に向けた新たな取組みとして、中国で実施されるクリーン開発メカニズム(CDM)(注1)プロジェクトからCOクレジットを購入することといたしました。
 購入クレジット総量は、2012年までに合計で400万トンを見込んでいます。

 本プロジェクトは、中国浙江省(せっこうしょう)衢州市(くしゅうし)せっこうきょかこぶんゆうげんこんすの代替フロン製造工場で、その製造過程において副次的に生成される温室効果ガスである、HFC23(注2)の回収・分解を行うことにより温室効果ガスの排出削減を行い、地球温暖化防止を図るものであり、日揮株式会社、丸紅株式会社、大旺建設株式会社の3社が出資、運営するJMD温暖化ガス削減株式会社が推進しているものです。
 なお、本プロジェクトで使用するHFC23分解技術は、当社と大旺建設株式会社が共同開発し、共同で特許を持つ「過熱蒸気分解法」(注3)を利用しています。

 当社は、地球温暖化防止に向け、原子力発電やLNGコンバインド発電の開発・導入、火力発電における熱効率の向上など、さまざまな設備面の対策によりCO排出量の削減に努めてきております。
 また、「京都メカニズム」については、地球規模でのCO排出削減に貢献し、設備面の対策を補完する重要な取組みとして位置付け、これまで世界銀行炭素基金や日本温暖化ガス削減基金への出資、ホンジュラス・バイオマス発電CDMからのCOクレジット購入、ベトナム・ソンマック小水力機能回復CDMプロジェクトの実施など、早くからその活用を視野に入れた取組みを進めてきました。

 今回のCOクレジットの購入は、当社がこれまで実施してきた京都メカニズム活用の取組みを、さらに推し進める観点から実施するものです。

 当社は、今後とも、京都メカニズムを積極的に活用することで、環境保全と経済性の両立を目指す「環境経営」に努めるとともに、地球規模での温暖化防止に取り組んでまいりたいと考えております。

 なお、プロジェクトの概要等は別紙のとおりです。

以上

(別紙) 中国CDMプロジェクトの概要
(参考) 東北電力の京都メカニズム活用への取組み

(注1)クリーン開発メカニズム(CDM)
   温室効果ガスの削減目標を国際協調によって達成するための「京都メカニズム」の1つで、先進国と途上国が共同で事業を実施し、その削減分を投資国(先進国)が自国の目標達成に利用できる制度。

(注2)HFC23
   代替フロンHCFC22の製造に伴って副次的に生成されるフロンガスの一種。HFC23は、地球温暖化係数がCOの11,700倍に相当するため、HFC23の分解によって温室効果ガスを効率的に削減することが可能となる。

(注3)過熱蒸気分解法
   高価な薬品等を一切使用せずに、過熱蒸気を用いて安価かつ簡易な装置でフロン等の難分解物質を完全に分解可能とするもの。具体的には、過熱蒸気発生装置により過熱蒸気化された水蒸気と、予備加熱されたフロン等を500℃以上の反応器内で混合させることにより、短時間で完全分解する。この技術を活用したフロン分解装置は、国内で30基以上の導入実績を有している。
 (特許取得年月:平成13年8月10日)

イメージ:過熱蒸気分解法

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