平成17年6月17日
平成17年2月25日に女川原子力発電所1号機(沸騰水型、定格電気出力52万4千kW)において発生した、原子炉格納容器への窒素補給回数増加に伴う原子炉手動停止事象について、当社は、4月5日に原因および再発防止対策について取りまとめ経済産業省原子力安全・保安院に報告しておりました。その後、5月18日に原子力安全・保安院より、女川原子力発電所原子炉施設保安規定に違反していたと判断され、再発防止対策の実施状況について取りまとめ、報告するよう指示を受けておりました。(4月5日、5月18日お知らせ済み)
本日、この指示に基づき報告書を取りまとめ、原子力安全・保安院に提出しましたのでお知らせいたします。
当社としては、今後とも原子力発電所の安全確保に万全を期してまいりたいと考えております。
なお、報告書の概要は以下のとおりです。
≪報告書の概要≫
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高圧注水系タービン排気ライン逆止弁における再発防止対策の実施状況
今回の窒素補給回数増加の原因となった高圧注水系タービン排気ライン逆止弁については、アームと弁体ロッドの隙間等の状況変化等を確認することとしており、1号機の次回定期検査より毎回実施する。
なお、2号機および3号機には、設備上の違いから1号機の当該弁に相当する弁はない。 |
(2) |
類似弁への水平展開の実施状況
類似弁である原子炉隔離時冷却系タービン排気ライン逆止弁について、2号機の第7回定期検査において、工事要領書に今回の再発防止対策を反映するとともに、アームと弁体ロッドの隙間の状況変化等について問題のないことを確認した。1号機および3号機については次回定期検査より実施する。 |
(3) |
通常運転中における格納容器気密性確認の実施状況
運転中における格納容器気密性の傾向を確認する方法を定めるとともに、日常の運転管理により格納容器からの窒素流出事象の早期発見・流出箇所の特定調査を開始するための「調査レベル」と、保安規定に定める運転上の制限逸脱を判断するための「安全管理レベル」を定め、要領書に反映した。
この要領書に基づき、格納容器気密性の傾向の確認を実施し、1号機から3号機まで格納容器の健全性に問題のないことを確認している。
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(4) |
その他
発電所の異常兆候につながるプラントの傾向を早期に把握することを目的に、「運転パラメータ評価会」を定期的に開催することを決定し、安全確保や安定運転の観点から傾向を監視すべきデータ等を幅広い視点で監視・評価を行っているところである。
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以上
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