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女川原子力発電所2号機 第6回定期検査の状況
(平成15年9月分)

1. 進捗状況

 女川原子力発電所2号機は、5月22日より第6回定期検査を開始しています。
  5月21日 17時30分 電気出力降下開始
  5月22日 01時00分 発電停止
 発電再開に向けて、原子炉の復旧作業ならびに原子炉圧力容器漏えい検査を行い、終了しました。引続き、原子炉格納容器の復旧作業を行っています。
 (添付  女川原子力発電所2号機 第6回定期検査 主要点検工程表 参照

2. 主要機器の点検状況
 主な機器の点検状況は以下のとおりです。

(1)シュラウドの点検状況
 中間部リングの上部格子板設置用部材(12個ある部材のうち7個の部材)との溶接線近傍およびサポートリングの溶接線近傍にひびが確認されたため、目視点検および超音波探傷検査による詳細調査・評価を行ってきましたが、シュラウドの健全性評価結果がまとまったことから、9月10日に「発電用原子力設備技術基準特殊設計施設認可申請書」を経済産業大臣に提出しました。

 この「発電用原子力設備技術基準特殊設計施設認可申請書」については、10月6日に認可を受けました。
(2)原子炉再循環配管の点検状況
 全溶接継手部(76箇所)のうち、ひびの兆候が確認された2箇所の溶接継手部(合計3個のひびの兆候を確認)については、8月25日までに新しい配管への取替作業を終了しました。
 この取替により新たに生じた4箇所の溶接継手部について、高周波誘導加熱による応力改善を行うとともに9月26日に漏えい検査を行い、問題がないことを確認しました。
配管の取替は、ひびの兆候が確認された溶接継手部の両側を切断して行ったことから、新たに4箇所の溶接継手部が生じたもの。

(3)制御棒駆動機構の取替
 分解点検対象19体のうち、6体について予備品への取替を終了しました。

(9月26日)

(4)気水分離器仮置き用の脚の状況について
 東京電力福島第一原子力発電所4号機において、気水分離器仮置き用の脚が内側に曲がっていることが確認されたことに鑑み、気水分離器等貯蔵プールに保管中の気水分離器の仮置き用の脚を点検したところ、4本の仮置き用の脚全てが内側に曲がっていることを確認しました(最大で約17mm)。気水分離器が正常に据付けできるかどうかの確認のため、9月3日にシュラウド上部に気水分離器の仮据付けを行ったところ、当該脚部の曲がりの影響はなく、正常に据付できることを確認しています。

 シュラウド上部に気水分離器の本据付けを行い、当該脚部の曲がりの影響はなく、正常に据付できました。
(9月15日)
 

 変形の原因としては、製造時からの曲がり、吊上げ・吊降ろし時の扱い、地震による荷重の付加等、いくつかの事象が重畳し変形したものと推定しています。
 なお、当該脚部は、定期検査時に気水分離器を仮置するためのものであり、運転中の気水分離器の健全性に影響はありません。

3. トラブルに該当しないひび、傷等の状況について

 トラブルに該当しない「ひび」や「傷」等の軽度な事象は、ありませんでした。

以 上