当社は、2013年9月の電気料金改定以降、経営効率化に最大限取り組み、小売規制料金をご契約いただいているお客さまの電気料金については、可能な限り現行の水準を維持するよう努めてまいりました。
しかしながら、2021年と2022年に立て続けに発生した福島県沖を震源とする地震の影響により財務基盤が毀損する中で、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、輸入燃料価格等が大幅に高騰しました。このため、2022年6月以降、燃料費調整制度における上限価格を上回る分の当社負担額が継続的に増加し、このままでは電力の安定供給に支障を来しかねない状態となることが想定されました。
そうした状況から、大変苦渋の決断ではありましたが、2022年11月24日、最大限の経営効率化の実施を前提に、2023年4月1日から平均32.94%の値上げとなる特定小売供給約款の変更を経済産業大臣に申請いたしました。
その後、国の審査や公聴会などを経て、経済産業省より査定方針が示され、値上げ幅を平均25.47%に見直したうえで、経済産業大臣に規制料金値上げに関する補正申請を行いました。
2023年5月19日に認可をいただいたことから、2023年6月1日から値上げを実施いたします。
当社は、これまでに賜りましたご意見・ご指摘を真摯に受け止め、引き続き徹底した経営効率化の下で、電力の安定供給に最大限取り組んでまいります。さらに、お客さまのご負担軽減につながる電気の効率的なご利用方法のご提案などにも、より一層取り組んでまいります。
何卒ご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。
電気料金は、契約電流などに応じてご負担いただく「@基本料金」、電気のご使用量に応じてご負担いただく「A電力量料金」、電気のご使用量に応じて国が定めた単価によりご負担いただく「B再生可能エネルギー発電促進賦課金」により構成されています。
電力量料金については、経済産業省令に基づき、電気料金の設定において見込んでいる輸入燃料価格からの、実績価格(貿易統計値)の変動相当を迅速に電気料金に反映する観点から、燃料費調整が行われます(基準となる価格と実績の価格の差に応じて、毎月の電気料金をプラス調整/マイナス調整)。
今回は、基本料金、電力量料金および燃料費調整について、それぞれ見直しを行います。
今回の料金値上げは、現在の電源構成や燃料価格などを前提とした費用のご負担をお願いするものですが、燃料価格などの見直しや経済産業省による査定により、値上げ幅が認可申請時より縮小いたしました。
また、2023年4月に、お客さまに電気をお届けするために使用する送配電設備の利用料金にあたる「託送料金」が見直されたことから、その変動分を反映いたしました。これにより、規制料金全体では、1kWhあたり平均で税込8.31円、25.47%の値上げとなります。
今回の料金値上げにより、ご家庭(契約種別:従量電灯B、契約電流:30A、使用電力量:260kWh/月の場合)の電気料金は、値上げ前のお支払い額と比べて26.27%の値上げとなり、月額10,142円(値上げ額2,110円)となります。