原子力情報 The information of Nuclear Power

女川原子力発電所3号機 漏えい燃料を特定する検査の実施について

平成23年 9月 7日

 平成22年12月27日、通常運転中の女川原子力発電所3号機において、気体廃棄物処理系の放射性物質濃度を分析した結果、わずかな上昇が認められました。

 この原因として、燃料棒の一部から原子炉水中への放射性物質の微量な漏えいが考えられたため、原子炉の出力を低下させて調査を行い、漏えいの可能性がある燃料集合体の位置をほぼ特定しました。

 その後、当該燃料集合体付近の制御棒の挿入により漏えいを抑制し、原子炉の出力上昇後も、気体廃棄物処理系における放射性物質濃度に上昇傾向がなく、安定していることを確認したうえで、監視強化を行いながら運転を継続し、漏えいの可能性のある燃料集合体については、次回の定期検査時に詳細な調査を行うこととしておりました。

平成22年12月28日平成23年1月11日お知らせ済み)

 

 女川原子力発電所3号機は、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴い原子炉が自動停止しました。現在、設備の点検、復旧作業等を実施しておりますが、9月8日から、女川原子力発電所3号機の燃料集合体について、放射性物質の微量な漏えいの可能性がある燃料を特定するための検査を実施します。

 

 また、この検査により特定された燃料集合体については、水中カメラによる外観調査を行うとともに、超音波を用いた調査により漏えい燃料棒を特定し、特定した燃料棒の状態を確認することとしています。

 

 

以 上

 

※ 燃料集合体から漏れ出てくる微量な放射性物質を検出することにより、漏えい燃料を特定する検査。