プレスリリース

女川原子力発電所3号機の気体廃棄物処理系における放射性物質濃度の上昇に係わる調査について

平成22年12月28日

【発生場所】 女川原子力発電所3号機

 

【運転状態】 定格熱出力一定運転中

 

【概 要】

 女川原子力発電所3号機において、気体廃棄物処理系の気体中における放射性物質濃度を分析した結果、放射性物質濃度の僅かな上昇が認められたことから、準備が整い次第、原子炉の出力を下げ、原因調査を行うこととしました。

 

【事 象】

 平成22年12月27日、気体廃棄物処理系の気体中における放射性物質濃度を分析した結果、放射性物質濃度の僅かな上昇が認められました。(週一回定期的に実施)

 放射性物質濃度が上昇した原因としては、燃料棒の一部から原子炉水中への放射性物質の微量な漏えいの可能性が考えられます。

 気体廃棄物処理系の気体の放射線量を監視している除湿冷却器出口放射線モニタ※1、活性炭式希ガスホールドアップ塔出口放射線モニタ※1および排気筒放射線モニタ※2の指示値に変動はなく、外部への放射能の影響はありません。

 本事象は法令に基づく報告対象ではありません。

 

【対 応】

 本事象は、ただちに運転に影響を及ぼすものではありませんが、準備が整い次第、原子炉の出力を下げ、漏えいの可能性がある燃料集合体の位置を調査することとしました。

 漏えいの可能性がある燃料集合体の位置が特定された場合には、近傍の制御棒を挿入し、当該燃料集合体の核分裂反応を抑え、放射性物質の漏えいを抑制した上で、気体廃棄物処理系の気体中の放射性物質濃度を監視しながら、再び原子炉の出力を上昇することを計画しております。

 

以  上

 

※1 除湿冷却器出口放射線モニタおよび活性炭式希ガスホールドアップ塔出口放射線モニタとは、復水器から抽出された気体の放射線量を監視するためのものであり、それぞれ復水器と活性炭式希ガスホールドアップ塔の間および活性炭式希ガスホールドアップ塔と排気筒の間に設置されています。

除湿冷却器とは、下流側の活性炭式希ガスホールドアップ塔の性能を維持するために、気体中の水分を除去する装置です。

活性炭式希ガスホールドアップ塔とは、気体を一定時間保持し、放射能を減衰させる装置です。

 

※2 排気筒放射線モニタとは、発電所から外部に排気する空気中の放射線量を監視するものです。

 

 

(参 考)

事象発生時の女川原子力発電所(宮城県牡鹿郡女川町、石巻市)の運転状況

 1号機(定格電気出力52万4千キロワット) 定格熱出力一定運転中

 2号機(定格電気出力82万5千キロワット) 平成22年11月6日から定期検査中

 3号機(定格電気出力82万5千キロワット) 定格熱出力一定運転中

 

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