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女川原子力発電所1号機の原子炉再循環系配管等の健全性評価結果について平成22年 6月15日 当社、女川原子力発電所1号機(沸騰水型軽水炉、定格電気出力52万4千キロワット)は、平成22年2月23日から実施している第19回定期検査において、原子炉再循環系配管等の点検として、原子炉圧力容器再循環出入口ノズル配管の溶接継手部※1のうち、6箇所について超音波探傷検査※2を実施した結果、1箇所の溶接継手部に、ひびの兆候を確認しました。 その後、当該部について寸法測定等を実施した結果、長さ30mm、深さ5.2mmのひびであることを確認しました。 当該部について、ひびの発生原因を調査した結果、応力腐食割れ※3によるものと推定しました。 なお、当該部の健全性については、ひびの進展状況を確実に把握するため、次回以降の定期検査においても計画的に点検してまいります。 以上 ※1 原子炉圧力容器再循環出入口ノズル配管の溶接継手部は、10箇所あり、計画的にすべての溶接継手部の点検を実施することとなっている。今回の定期検査において超音波探傷検査を実施したのは6箇所。 ※2 超音波探傷検査は、配管材料内の欠陥を検出するための検査で、欠陥の有無により超音波の跳ね返り(エコー)が違うことを利用した検査。 ※3 応力腐食割れとは、材料(化学成分等)、応力(溶接による引張応力)、環境(溶存酸素)の3つの要因が重なったときに発生する割れで、配管を溶接した際に材料に引っ張られる力が残っている場合、水中の酸素の働きによって、ステンレス鋼にもひび割れが発生すること。 ※4 健全性評価制度とは、原子力発電設備の炉心シュラウドや原子炉再循環系配管等の主要な機器にひび等が確認された場合、その設備の健全性を評価するための制度であり、一定期間後のひび等の進展予測と構造強度について、定量的に評価する仕組みなどが具体的に規定されている。この制度に基づく健全性評価の結果、一定の健全性が確認されれば、5年間を限度に継続使用することができる。
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