平成17年12月26日
当社は、経済産業省原子力安全・保安院からの「非常用炉心冷却系統ストレーナ閉塞事象に関する報告徴収について」(平成16年6月25日付)の指示に基づき、女川原子力発電所1、2号機および東通原子力発電所1号機における原子炉格納容器内の配管保温材等の実態調査、非常用炉心冷却系統(ECCS)ストレーナ*1(以下「ストレーナ」という)の評価結果、ならびにECCS機能の健全性を確実に維持するための運用管理面の対策を取り纏め、本日、経済産業大臣に報告書を提出いたしました。
当社ではこれまで、実態調査ならびにストレーナの有効性についての評価を実施してまいりましたが、既に全プラントで運用管理面の対策(ECCS水源切替え等の操作手順の整備等)を実施しており、仮にストレーナの閉塞事象が発生してもプラントの安全上問題となるものではありません。
また、原子力安全・保安院からの「非常用炉心冷却系統ストレーナ及び格納容器再循環サンプスクリーン*2閉塞事象に関する対応の指示について」(平成17年10月25日付)も踏まえ、より一層の安全性向上を図る観点から、今後、計画的にストレーナの大型化による設備上の対策を講じていくこととしております。
なお、女川原子力発電所3号機については、既に報告済です(平成17年4月22日にお知らせ済み)。
報告書の概要(PDFファイル)は別紙のとおりです。
以上
*1非常用炉心冷却系統(ECCS)ストレーナ |
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原子炉冷却材喪失事故時は、サプレッション・プールに貯蔵された水を、非常用炉心冷却系統(ECCS)ポンプにより原子炉に注水する。非常用炉心冷却系統ストレーナは、ECCSポンプ等に影響を与える可能性のある異物などを取り除くため、プール内に設置されている金網状のフィルター。 |
*2格納容器再循環サンプスクリーン |
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PWRプラントでの原子炉冷却材喪失事故時において、ECCSポンプが水源にする燃料取替用水タンクの水量が減少した場合に、原子炉から漏えいした1次冷却材やECCSポンプによる注入水を回収して炉心の冷却に再使用するために、格納容器底部に設置されているタンクの入口にある異物の流入防止用の金網。 |
(別紙)「女川原子力発電所第1号機、女川原子力発電所第2号機及び東通原子力発電所第1号機非常用炉心冷却系統ストレーナ閉塞事象に関する報告書」の概要(PDFファイル)
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