東通原子力発電所1号機は、これまで十分な実績のある沸騰水型軽水炉BWR−5型であり、基本的には女川原子力発電所3号機と同様の設計になっています。
主な特徴としては、「MARK− 改良型」の原子炉格納容器、「海水熱交換器建屋」の採用などがあります。
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MARK−  改良型原子炉格納容器の採用
東通原子力発電所1号機では、フラスコ形の原子炉格納容器である「MARK− 型」に比べ、女川原子力発電所3号機同様、作業を行うためのスペースをより広くとっている寸胴形「MARK− 改良型」の原子炉格納容器を採用しました。これにより、定期点検時における原子炉格納容器内の作業効率の向上を図ることができます。
- ●海水熱交換器建屋の採用
東通原子力発電所1号機では、女川原子力発電所3号機同様、海水熱交換器建屋を設置し、この中に発電所の各機器に供給する冷却水を海水で冷やす装置である海水熱交換器を集中配置しました。これにより、海水系配管の長さを縮小させ、保守性の向上を図ることができます。
- ●復水貯蔵槽の屋内設置
海水熱交換器建屋の採用による原子炉建屋の空間スペースの有効活用のため、女川原子力発電所3号機同様、原子炉建屋内に復水貯蔵槽を設置しました。
- ●100%タービンバイパスシステムの採用
電力系統で事故が発生した場合にも原子炉が自動停止しないよう、主蒸気をタービンへ送らずに、直接復水器へ流す「100%タービンバイパスシステム」を採用しました。
これにより、電力系統の事故が復旧した場合には、直ちに電力系統に連系し、発電を再開することができます。
以上
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