平成17年7月26日
女川原子力発電所3号機は、定格熱出力一定運転中のところ、平成17年7月2日(土)15時頃、気体廃棄物処理系除湿冷却器出口放射線モニタ*1の指示値にわずかな上昇傾向がみられました。
原因として燃料棒の一部から原子炉冷却材中への放射性物質の微量な漏えいの可能性が考えられたことから、7月6日(水)22時頃より、プラントの出力を下げ、漏えいの可能性がある燃料集合体位置の調査を行うこととしました。
なお、本事象は、法律に基づく報告対象ではありません。(7月6日 お知らせ済み)
調査の結果、漏えいの可能性がある燃料集合体の位置がほぼ特定できたことから、当該燃料集合体付近の制御棒5本を全挿入し、その近傍の出力を抑制した上で、放射線モニタ等の監視を行いながら、慎重にプラントの出力を上昇させました。
この結果、定格電気出力の状態においても、気体廃棄物処理系除湿冷却器出口放射線モニタ*1、活性炭式希ガスホールドアップ塔出口放射線モニタ*2および排気筒放射線モニタ*3の指示値は安定して推移していることから、原子炉冷却材中への放射性物質の漏えいは十分に抑えられていることが確認できました。今後も、引続き監視を強化しながら運転してまいります。
なお、漏えいの可能性のある燃料集合体を次回の定期検査において調査することとしております。
また、排気筒放射線モニタのデータはホームページで公表しております。
(http://www.tohoku-epco.co.jp/electr/genshi/onagawa/hm.html)
以上
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*1: |
気体廃棄物処理系除湿冷却器出口放射線モニタ
復水器から抽出された気体の放射線を監視するものです。
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*2: |
活性炭式希ガスホールドアップ塔出口放射線モニタ
復水器から抽出され、活性炭式希ガスホールドアップ塔(気体を一定時間保持し、放射能を減衰させる装置)を通過した気体の放射線を監視するものです。
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*3: |
排気筒放射線モニタ
発電所から外部に排気する気体の放射線を監視するものです。
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別紙1 女川3号機気体廃棄物処理系系統概略図(PDFファイル)
別紙2 全挿入した制御棒の位置図(PDFファイル)
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