(別紙)

女川原子力発電所2号機 第7回定期検査の概要

1.定期検査の期間
    平成17年1月22日(土)から約4ヵ月間

2.定期検査および定期事業者検査を実施する主な設備
  (1)原子炉本体
(2)原子炉冷却系統設備
(3)計測制御系統設備
(4)燃料設備
(5)放射線管理設備
(6)廃棄設備
(7)原子炉格納施設
(8)非常用予備発電装置
(9)蒸気タービン設備

3.定期検査期間中に実施する主要な点検ならびに作業計画
  (1) 燃料集合体の取替え
 560体ある燃料集合体のうち、108体程度を新燃料に取替える計画としております。

  (2) 制御棒駆動機構の点検
 137体ある制御棒駆動機構のうち、19体について分解点検を実施します。

  (3) 出力領域モニタの取替え
 31本ある出力領域モニタのうち、性能機能維持を図るため10本について取替えを実施します

  (4) 復水器細管の点検
 26,600本ある復水器細管の外周管(1,780本)について点検し、必要に応じて補修を実施します

  (5) 高サイクル熱疲労割れに係る検査
  国内PWRプラントにおいて、熱交換器の胴側出口配管部で、高温水と低温水の混合により発生する温度ゆらぎを主な要因とする高サイクル熱疲労割れが発生した事例に鑑み、経済産業省原子力安全・保安院より指示があり、同様の熱疲労割れが発生する可能性のある残留熱除去系※1の熱交換器の出口配管について超音波探傷検査を実施します。

  (6) 炉心シュラウドの点検※2
  前回の定期検査期間中において、ひびが確認された炉心シュラウドについて、経済産業省原子力安全・保安院からの指示に基づき、目視点検や超音波探傷検査を実施します。

  (7) 炉心シュラウドの補修工事
 前回の定期検査期間中に確認されたシュラウドサポートリング溶接線近傍のひび※3については、今回の定期検査期間中において、ひびの進展状況を確認するとともに、タイロッド工法※4による補修工事を実施します。

  (8) 配管減肉に係る点検
  タービン系の配管について肉厚測定検査を実施します。
なお、次回以降の定期事業者検査で点検予定だったものも前倒しして実施します。


※1 通常の原子炉停止時や復水器が使用できない時に原子炉の崩壊熱等を取り除き、原子炉冷却材喪失時には炉心の冷却を行う系統。

※2 前回の定期検査期間中に、中間部リングおよびシュラウドサポートリングの溶接線近傍にひびが確認されているが、中間部リングのひびは微細かつ部分的なものであり、炉心シュラウドの構造健全性に及ぼす影響はなく、運転継続に支障はないと評価している。従って、点検対象はシュラウドサポートリングの溶接線近傍のみとなる。

※3 サポートリングのひびについては、ひびの進展評価および炉心シュラウドの健全性評価を実施し、5年後においても十分な構造強度を有する結果を得ていることから、補修を必要とするものではないと評価した。なお、シュラウドサポートリングを現状のままで運転を継続することについて、平成15年10月6日に経済産業大臣から発電用原子力設備技術基準特殊設計施設認可を受けている(平成15年9月10日申請)。

※4 タイロッド工法とは、炉心シュラウドの上部リングとシュラウドサポートプレートをタイロッドと呼ばれる長尺の支柱によって拘束し、炉心シュラウド全体を挟み込むように固定する補修方法。原子炉圧力容器とシュラウドの間にタイロッドを90度間隔で4カ所に取付ける。
詳細は添付(PDFファイル)参照。

添付:タイロッド据付概略図(PDFファイル)

<参考>女川原子力発電所の現況
  1号機(定格電気出力52万4千キロワット)平成16年9月8日から第16回定期検査中
2号機(定格電気出力82万5千キロワット)平成17年1月22日から第7回定期検査予定
3号機(定格電気出力82万5千キロワット)運転中