配電業務ナビゲーションシステムの開発・実用化について
〜配電業務の高度情報化による停電復旧時間の短縮などお客さまサービスの向上を図る〜


平成16年6月4日


 当社はこのほど、屋外での作業が多い配電業務を支援する「配電業務ナビゲーションシステム」(以下、「本システム」)を開発し、全営業所に導入することといたしました。こうしたシステムの開発・実用化は国内の電力会社では初めてとなります。

 本システムは、カーナビゲーションシステムと移動体通信技術を活用し、作業目的地までの移動や作業に必要な情報の伝達をより早く、かつ円滑に行うことなどにより、停電復旧に要する時間の短縮を図ろうとするものです。

 本システムは、電柱毎に付定されている電柱番号を選択することにより作業車輌を目的地に誘導する機能(車輌誘導システム)、作業車輌へお客さま対応に必要な情報を提供する機能(巡回支援システム)、作業車輌の位置等をリアルタイムで確認するとともに、停電事故の発生情報を作業車輌へ配信する機能(車輌管理システム)の3つの機能から構成されています。
 この3つの機能により、作業目的地への速やかな到着が可能となり、復旧作業に必要な設備情報なども車輌から取得できることなどから、効率よく復旧作業を行うことができます。一方、営業所では、作業に出動した車輌の対応状況などをリアルタイムで把握できることから、最適な指令を行うことが可能となります。
 従来、こうした営業所と作業車輌との情報伝達は、主に作業者との無線連絡で行っておりましたが、本システムの導入により作業効率が向上することから、停電時間の短縮などお客さまサービスの一層の向上が期待できます。

 また、自然災害等に伴い大規模な停電が発生した際には、被害状況によっては他店所から応援隊が出動することになります。そうした場合においても、本システムを活用することにより、地理が不案内な応援隊への誘導要員が不要となるとともに、応援隊を含む多くの作業隊の作業状況等が迅速に把握できるため、早期復旧に向けて、より効果的な体制を構築することが可能となります。

 当社としましては、今後とも、お客さまに低廉で高品質な電気を安定してお届けするため、コストダウンを図りつつ、災害に強く、スリムで効率的な設備の維持・形成に取組むとともに、業務運営面においても様々な創意工夫や改善を図り、お客さまサービスの一層の向上に努めてまいりたいと考えております。

 なお、配電業務ナビゲーションシステムの概要は別紙のとおりです。

以 上