企業倫理相談窓口に対する告発とその内容の調査結果について


平成15年9月4日

 当社は,本年4月に業務運営全般における企業倫理・法令遵守に関する問い合わせ,相談を受け付ける「企業倫理相談窓口」を社内および社外に設置いたしましたが,4月下旬,社内の窓口に,匿名による原子力に関する告発文書が郵送されてきました。

 告発内容は,平成7年12月24日,女川2号機において発生した「湿分分離加熱器第2段加熱器ドレンタンク高水位調節弁の不具合に伴う原子炉手動停止」について,不具合の本当の原因は弁の構造上の問題であるのに,原因調査に関係したプラントメーカーはそのことを認識しながら,当該調節弁の製作過程におけるボンネットフランジ部のボルトの締め付けトルク不足等が原因と推定されると東北電力に報告し,東北電力もその報告内容に疑問を感じていたにもかかわらず,これを原因とした,というものです。

 本件については,社内に設置した調査チーム(企業倫理担当課長,法務担当)およびプラントメーカーによりその事実関係を調査してまいりましたが,そのいずれの調査においても,告発文書に指摘されているような事実は認められませんでした。

 また,当該トラブル以降,規定値によるボルトの締め付け,トルク確認および記録作成を行うなどの再発防止対策を徹底し,弁の構造を変更することなく継続して使用しておりますが,現在まで同様のトラブルが発生していないことからも,当時の原因調査およびそれに基づく再発防止対策は適切であったものと考えております。

 なお,当該トラブルに関する原因および再発防止対策については,平成8年1月に国に対して報告し,別紙のとおり公表済みであります。

以上

〔別紙〕女川原子力発電所第2号機の手動停止の原因と対策について(平成8年1月5日)
〔参考〕用語解説等