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女川原子力発電所1号機 第15回定期検査の状況
(平成14年9月および10月分)

1. 進捗状況

女川原子力発電所1号機は,9月8日より第15回定期検査を開始しました。
 9月7日 21時00分 電気出力降下開始
 9月8日 01時00分 発電停止

 9月8日より原子炉格納容器および原子炉圧力容器の蓋を開け,原子炉の上部まで水を張りました。引き続き,炉内にある燃料を使用済み燃料プールへ移動しました。
 原子炉圧力容器ノズルの改造工事等のために,10月6日から原子炉の水抜きを行っています。
添付−1 女川原子力発電所1号機 第15回定期検査 主要点検工程表 参照

2. 主要機器の点検状況

(1)シュラウドの点検状況

 東京電力株式会社 福島第二原子力発電所3号機において発生した,シュラウドの応力腐食割れ事象に対する平成13年9月6日付の原子力安全・保安院の指示に基づく点検を行っていたところ,中間部リングおよび下部リングの溶接線近傍にひびがあることが認められました。
 その他の溶接線についても,点検を行っていましたが,原子炉の水が抜かれている期間は被ばく低減の観点から作業を中断しており,原子炉の水張り後に点検を再開します。

(2)再循環配管の点検状況

 原子炉再循環配管について,第12回(平成10年9月〜12月)および第14回(平成13年4月〜8月)定期検査において合計4箇所の溶接継手部に傷の兆候が認められたことから10月27日(日)より当該配管の内面からの点検調査を実施しており,浸透探傷検査により傷が確認されました。

(3)原子炉圧力容器ノズル改造工事

 応力腐食割れに対する予防保全の観点から,炉心スプレイノズルおよび予備ノズル取替工事などを行っています。

(4)残留熱除去系の蒸気凝縮配管の撤去

 中部電力株式会社 浜岡原子力発電所1号機において発生した,余熱除去系配管破断事象に対する平成14年5月13日付の原子力安全・保安院の指示に伴う再発防止策として,配管内に水素等の非凝縮性ガスが滞留しないように残留熱除去系の蒸気凝縮機能に係る配管の撤去工事を行っています。

(5)出力領域計測装置の取替え

 20本ある出力領域計測装置(※1)のうち,3本を取替えました。

(※1)出力領域計測装置
 出力領域計測装置とは,原子炉内の中性子を計測し,中性子が異常増大した時に燃料破損を防止するために警報または原子炉自動停止信号を発生する装置です。

(6)非常用炉心冷却系(ECCS)機器の点検状況

 残留熱除去系では,ポンプB,D号機および熱交換器(B)の試験運転を終了しました。
 炉心スプレイ系では,Aポンプのモータの分解点検を行っています。
高圧注水系では,ポンプ駆動用タービンなどの分解点検を行っています。

(7)主復水器の点検状況

 主復水器(B)の細管点検を終了し,主復水器(A)の点検を行っています。

3. 安全上重要な機器におけるトラブルに該当しない ひび,傷等の状況について

 今月(平成14年9月および10月)における女川原子力発電所1号機の主要点検機器の情報については,添付−2 のとおりです。

以 上