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当社原子力発電所における燃料集合体チャンネルボックス上部の一部欠損に係る報告(中間報告)について平成24年 9月10日 当社は、女川原子力発電所3号機において、東北地方太平洋沖地震による原子炉内に装荷された燃料への影響を確認するため、外観点検を実施していたところ、平成24年6月15日、チャンネルボックス※11本の上部(クリップ※2接合部)に欠損(1箇所:長さ約1.9cm)を発見しました。このため、同号機の使用済燃料プールに貯蔵されている全ての燃料集合体について、同様の欠損がないか水中テレビカメラによる観察を実施したところ、他にも欠損の可能性があるチャンネルボックスが確認されたことから、点検結果の詳細を取りまとめ、原因調査を実施することとしました。
平成24年7月10日、原子力安全・保安院より本事象に関する指示文書※3を受領したことから、平成24年8月10日、その時点までに確認している状況について、中間報告※4として取りまとめ、原子力安全・保安院へ報告しました。
平成24年8月10日、原子力安全・保安院より、沸騰水型原子力発電所を所有する全原子力事業者に対し、チャンネルボックス上部の欠損について確認等を求める指示文書※5が発出されたことから、当社は、東通原子力発電所においても燃料集合体の確認を実施し、現時点までに確認している状況について取りまとめるとともに、女川原子力発電所における確認状況等についても、8月10日付け中間報告以降の状況を取りまとめ、本日、原子力安全・保安院へ報告しました。
現時点までの状況として、東通原子力発電所においては、東通1号機の使用済燃料プールに貯蔵されている全燃料608体の外観点検を実施した結果、チャンネルボックス上部クリップ接合部に欠損がある燃料は確認されませんでした。 女川原子力発電所においては、女川2号機の使用済燃料プールに貯蔵されている燃料1,807体※6のうち、13体の燃料のチャンネルボックス上部クリップ接合部に一部欠損(最大で長さ約1.1cm※7)があることを確認しました。 また、女川3号機の使用済燃料プールに貯蔵保管している全燃料1,386体のうち、一部欠損が確認された18体を除く燃料について、抜き取りによる外観点検を実施した結果、損傷、変形等の異常がないことを確認しました。
今回の報告概要は、別紙のとおりです。
なお、本事象に係る点検および調査は、現在も継続して実施しており、引き続き、本事象の発生原因を究明し、再発防止対策について検討していきます。
以 上
※1 燃料集合体を覆っている四角い筒状のもので、燃料集合体内の冷却材流路を 確保するとともに制御棒のガイド等の機能を持つ
※2 燃料集合体からチャンネルボックスを着脱する際に工具を取り付けるための部位
※3 「東北電力株式会社女川原子力発電所第3号機における燃料集合体チャンネル ボックス上部(クリップ)の一部欠損について(指示)」 以下の内容について、平成24年8月10日までに報告するよう指示されたもの 1.女川原子力発電所1号機〜3号機の炉内及び使用済燃料プールにある燃 料集合体について、チャンネルボックス上部(クリップ)の欠損を含む 燃料集合体の損傷、変形等の確認 2.1において確認された燃料集合体の損傷等に対する燃料集合体の健全性 の評価及び原子炉施設への影響の評価 3.1において確認された事象に係る原因の究明及び再発防止策の策定 4.チャンネルボックス上部(クリップ)の損傷に伴い生じると考えられる 金属片による原子炉施設への影響の評価及び対策
※4 8月10日付け中間報告概要 ・ 女川原子力発電所3号機の燃料18体(平成24年6月15日に確認された 1体を含む)のチャンネルボックス上部に一部欠損(最大で長さ約2.6cm) を確認した。 ・ 上記欠損がチャンネルボックスの機能およびチャンネルボックスの着脱に 与える影響がないことを確認した。 ・ 上記欠損に伴い生じる金属片が原子炉施設に与える影響がないことを 確認した。 ・ 上記欠損が発生した要因について、「製造欠陥」、「腐食による損傷」、 「接触による損傷」、「地震による損傷」を抽出し、分析をした結果、 「製造欠陥(溶接不良)」および「接触による損傷」の2つに要因を絞り込んだ。
※5 「燃料集合体チャンネルボックス上部(クリップ)の一部欠損について(指示)」 以下の内容について、平成24年9月10日までに報告するよう指示されたもの 1.炉内及び使用済燃料プールにある燃料集合体について、チャンネルボックス 上部(クリップ)の欠損の確認 2.1において確認された場合、チャンネルボックス上部(クリップ)の欠損を 含む燃料集合体の損傷、変形等の確認 3.1又は2において確認された場合、燃料集合体の健全性の評価及び原子炉 施設への影響評価 4.1又は2において確認された事象に係る原因の究明及び再発防止策の策定 5.1又は2おいて確認された場合、チャンネルボックス上部(クリップ)の損 傷に伴い生じると考えられる金属片による原子炉施設への影響の評価及び対策
※6 全燃料1,895体のうち、チャンネルボックスが装着されている燃料
※7 チャンネルファスナにより欠損部長さが確認できないものを除く
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