プレスリリース

女川原子力発電所1号機の原子炉停止に関する原因と再発防止対策について

平成21年 6月22日

 女川原子力発電所1号機(沸騰水型、定格電気出力52万4千キロワット)は、定格熱出力一定で運転中のところ、平成21年6月11日11時30分頃、発電機と励磁機※1の接合部分から油(グリス)が漏れていることを確認しました。
 このため、原子炉を停止して油が漏れた原因の調査および補修を実施することとし、同日12時5分に発電機出力の降下を開始しました。
 この事象による発電所周辺への放射能の影響はありません。

平成21年6月11日お知らせ済み

 その後の点検において、発電機と励磁機の接合部に使用しているゴムパッキン(以下、「当該パッキン」という。)が、正常な位置から外側に外れていることおよび当該パッキンの溝に3箇所の割れがあることを確認しました。
 調査結果から、第18回定期検査で取替えた当該パッキンには、溝部に製造時の融合不良※2が内在しており、運転中のシャフトの温度上昇に伴う伸びや負荷変化に伴う軸方向への移動、回転に伴う遠心力により、内在していた融合不良が表面化して割れが発生し、カップリングカバーへのはめ込みが不十分な状態となって外れ、接合部の内部に封入されていた油が飛散したものと推定しました。
 再発防止対策として、当該パッキンの工場出荷時に、ファイバースコープを用いて割れの発生がないことを確認する検査を追加するとともに、現場受入れおよび取替えにあたっては、割れの有無等を詳細に確認することを工事要領書に明記することとしました。

 当該パッキンについては新品に取替えを実施しており、今後、準備が整い次第、原子炉を起動する予定です。
 なお、本事象は法律に基づく報告対象に該当する事象ではありません。

以上

※1 励磁機とは、発電機の回転部(コイル)に電流を供給するための機器。

※2 当該パッキンは、複数枚のゴム板を加熱しながら圧縮成形する方法で製造しており、その成形過程において、ゴム板同士の溶け込みが十分でなかったために結合不足となることを融合不良という。

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