東北を縦に走る奥羽山脈の麓、秋田県美郷町。
2022年度は、美郷町で観光振興等に取り組む「あきた美郷づくり株式会社」を支援団体として、清水
の郷である美郷町で「水」を軸にした観光ブランディングを検討・トライアル企画を実施しました。
初夏を彩る紫色のジュータン、
あちこちから湧き出るきれいな湧水。
名水百選(環境庁)にも選定された水の豊かな町は、
「水」を軸にしたブランド戦略づくりと
自然の中でできるサウナ体験の開発に取り組んでいます。
大自然の中で 心も体も「ととのう」。
あきた美郷づくり株式会社は、美郷町の観光と物産振興の一元化を目的に、町内の4つの組織が統合され2019年に誕生しました。
温泉宿泊施設、道の駅美郷、観光情報センターの運営、二テコ湧水を活用したサイダー等の商品製造を行なっています。
温泉・サウナ・食・物産を水でつなぐ
名水市場 湧太郎・
美郷町宿泊交流館 ワクアス
「水」にとことんこだわり、つなぐ。
あきた美郷づくり株式会社は温泉宿泊施設、道の駅美郷、観光情報センターの運営、二テコ湧水を活用したサイダー製造等、取り組みが多岐にわたります。
今回は「千畑温泉サン・アール」「六郷温泉あったか山」「湯とぴあ 雁の里温泉」3つの温泉施設の視察を行い、ブランディングについて検討を重ねました。
元気塾での議論の結果、ウェルビーイングの視点を取り入れ、美郷町の「水」を、「食事」「温泉」「サウナ」「遊び」を通じて身体に取り入れる体験を提供していくこととなりました。
後半のワークショップでは、まちづくりパートナーの助言を踏まえ、あきた美郷づくりが主体的に策定に取り組んだ「水」を中心にした観光理念と、観光ブランディングの方向性について同社から発表いただきました。
参加者からは、「あったか山でのサウナ企画はやってみたかったこと。実現するのが楽しみ」「今後のアクションがまとまってきて、この会議が実を結んでいっていると実感している」等の声も聞かれ、具体的な方針と一歩目のアクションがまとまったことで、美郷町全体を巻き込みながら活動を展開することへの機運の高まりが感じられました。
美郷町でのウェルビーイングな体験づくりへ着手
ヤマノサウナでととのう。
水をテーマにしたブランディング戦略の一環として、あきた美郷づくりが中心となり、同社が運営する温泉宿泊施設「六郷温泉
あったか山」においてアウトドアサウナ(ヤマノサウナ)を企画。
2月にはサウナやアウトドアの専門家を交えたトライアルイベントを実施し、体験サービスのブラッシュアップに向けた意見交換を行いました。
▼ヤマノサウナWEBページ▼
https://sauna.akita-misato.com/
「ヤマノサウナ」の取り組みをきっかけに、今後は地元住民に加え、美郷町外からも同施設を訪れる利用者が増えることが期待されます。
また、あきた美郷づくりの現場メンバーの高いモチベーションが原動力になり、「水」を軸にしたあらたな企画が続々とうまれていきそうな兆しが感じられました。
あきた美郷づくりからひとこと
美郷町の魅力を、地元からの目線だけでなく、外からの目線で紐解いていただいたことに大変感謝をしております。美郷町の「湧水」は大切な資源であり、魅力です。
まずは第一弾として「サウナ」を切り口としてスタートすることで、多くの方々に美郷町を知っていただき、楽しんでいただけますよう、大事に育ててまいりたいと思っております。
ありがとうございました。
あきた美郷づくり一同
まちづくり
パートナーから
公民連携の新たな境地へ
丑田 俊輔氏
温泉、宿泊、飲食、物販、観光、特産品製造等の各施設の運営を行うあきた美郷づくり。一般的に多角的な事業展開を行う"第三セクター"は、その安定性がゆえに、大胆な動きをとりづらい側面もあるといわれます。
この度のプロジェクトは、こうした常識を覆すような展開をみせました。
「水」を合言葉に、経営陣のリーダーシップと、現場や若手メンバーの情熱が重なり合い、スピード感をもって構想が具体化。小さな実験を繰り返しながら、新たな事業「ヤマノサウナ」もリリースされました。
公民連携だからこそ生まれる社会的インパクトの可能性を実感しました。