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福島県南会津郡只見町

明和自治振興会

テーマ/「明和地区」の明日を考える

豪雪地帯特有の悩みを抱えながら、さまざまな試みに挑戦していた明和自治振興会。なかなか成果が出せず思い悩んでいたところ、まちづくり元気塾に出会い、活路を求めました。雪国の文化など地域の特性を活かしながら、都市部との交流や受け皿作りを進め、『田舎暮らし体験』や『婚活』など4つの活動テーマを掲げて取り組むことになりました。

支援団体
明和自治振興会(会長 刈屋 晃吉氏)の皆さん
まちづくりパートナー
岡ア 昌之氏(法政大学 名誉教授、チーフパートナー)
大滝 聡氏(NPO法人まちづくり学校 代表理事)
鞍打 大輔氏(NPO法人日本上流文化圏研究所事務局長)
東北電力株式会社
田島営業所長 荻野 定光 他
開催場所
福島県只見町「明和振興センター」
方向性の模索チーフパートナーから/岡崎昌之氏

地域にあるものを外から見る。

まちの資源を活かすには、その地域にあるものごとを『外からの視点』で見ることが大切です。農村山村を目指す若者は近年増えているし、明和地区にもIターンされる方が増えていると聞きます。そういった方たちも含めて、「地域の中で納得できる暮らし方や新しい価値観をどのように見出せるか」を一緒に考えていきましょう。

岡崎昌之氏
聞きしに勝る豪雪に感嘆する岡ア氏
地域にあるものを外からの視点で見つめる。

第1回/現地視察と共有したい話題の提供

【平成26年8月26日〜27日】

協業への第一歩は、地域を知ること。

第1回は、バスで明和地区を視察。まちづくりパートナー3人が明和自治振興会の皆さんと共に、廃校を利用した宿泊施設や空き家、耕作放棄地を巡り、地区の現状を確認しました。
活動の拠点である明和振興センターに移動し、まちづくりパートナーが課題の抽出や解決のアプローチに役立つ事例や話題などを提供し、協働への第一歩がスタートしました。

町内を案内する刈屋会長

まちづくりパートナーからの話題提供

地域の未来を見つけるには、これまでの生活文化や取り組みなど過去を見つめ直すことが必要です。その中に地域再生のカギがあります。(岡ア 昌之氏)

まちづくりに『起死回生』の魔法はありません。まずは着実に地域の魅力を高めていくことが肝心。そうなれば『地力』がついて人が集まり、地域につながりや活気をもたらします。地域の再生は「一人の百歩より、百人の一歩」です。(鞍打 大輔氏)

【POINT】まちづくりパートナーより

「空き家の価値」/大滝 聡氏
『地域の活性化』と『経済の活性化』は別ものです。経済の原則で見れば空き家は無駄なだけ。でもそうじゃなくて、違った価値観で捉え直し、きちんと活用できれば、空き家は立派な商品となります。人も動き出し、みんな笑顔になれるのです。

独特の「曲がり家」を活かした企画を

第2回/夢を描く〜ワークショップ@

【平成26年10月17日〜18日】

夢を夢のままにしないためのワークショップ。

第2回は、地域の資源や課題などを抽出するワークショップを実施しました。
初日は、参加者をグルーピングし、(1)まちづくりの資源、(2)解決したい地域の課題、(3)どんな地域にしたいか、の3つのテーマについて、夢や意見を述べてもらいました。
2日目は、各々のグループが抽出した思いや意見を発表。それらの優先順位を検討し、今後の方向性を確認しました。

まちづくりの資源となるトマトの生産者との交流

「3つの方向性」で未来を考える

●テーマ(1):まちづくりの資源

『水とともに生きる農業』として、トマト、米、花卉、里山の山菜など食材、『文化食』として凍み餅、おひらなど。農業での共同作業を通じて技術の伝承を図ります。

●テーマ(2):解決したい地域の課題

地域として成立するために必要な『人口確保』と、そのための『インフラ整備』。『耕作放棄地や空き家の活用』、『雪対策』などを独自視点で活用し、行政のサポートを行います。

●テーマ(3):どんな地域にしたいか

自慢できるまち、子どもがいつか戻ってくるまち、高齢者がいきいき暮らすまち。そのために地域の水・土・空気を利用した農業で成り立つまちを目指します。

まちづくりパートナーの総括

今回のワークショップで、『自分がしたいこと=どんな地域にしたいか』、『自分ができること=活用できる資源』、『ひとから求められていること=課題』が抽出されました。これら3つの接点に、取り組むべき方向性が見えてきます。(大滝 聡氏)

第3回/夢をカタチに〜ワークショップA

【平成26年12月6日〜7日】

ここが肝心、夢の具体化へのアプローチ。

第3回は、今後取り組む具体策を検討するためのワークショップを実施しました。
初日は、前回集約された3つの「具体策テーマ」を分類・整理しました。
2日目は、整理されたテーマを基に4グループで具体策のアイディア出しを行い、全12案に。更に全体投票の結果、ベスト3が選ばれました。

様々なアイディアに岡ア氏、思わずにっこり
「具体策テーマ」ベスト3

(1)明和方式婚活大作戦
(2)田舎暮らし体験事業
(3)大学と地域の連携事業の推進(耕作放棄地利用)

まちづくりパートナーの総括

具体策を3つ選びましたが、それ以外にもっとやれそうなもの、意味がありそうなものなど、多くの良いアイディアがありました。それらのアイディアを考えの対象から外すのではなく、今後の具体策の取り組みにつなぎ合わせると、より内容の深いものになると思います。(鞍打 大輔氏)

第4回/テーマを掲げよう〜ワークの整理

【平成27年2月23日〜24日】

盛り上がって参加者増加、活動テーマも1本追加。

第4回では、具体策の実現に向けた取り組み、スケジューリングを検討するワークショップを実施しました。また、参加人数の増加もあって、新しいグループを設定。意見の抽出を実施しました。2日間の討議の結果、4つのテーマを掲げて活動を進めることになりました。

絞り込んだテーマを具体策へ
共有された4つのテーマ

1)田舎暮らし体験
(2)明和方式婚活大作戦
(3)耕作放棄地解消
(4)中間支援組織※をつくる
※中間支援組織:住民の意見集約をして、行政との調整ができるコーディネーターのこと。

まちづくりパートナーの総括

豪雪という厳しい環境の中で奮闘する皆さんを間近に感じることができました。3m級の豪雪の地域にあって、こんな歴史と文化を維持してきた集落は世界でもたいへん珍しい。明和の集落が、「雪の中でこうやって生きているんだ」、「このようなテーマを掲げて奮闘しているんだ」ということを発信していくことの重要さを実感しました。(岡ア 昌之氏)

明和自治振興会の今後の取り組みテーマ

●地域に活力をもたらす田舎暮らし体験事業
空き家の活用、長期滞在プログラムや地域ぐるみの受入体制構築など
●明和方式婚活大作戦
婚活コーディネーター制度、イベント実施など
●地域連携による耕作放棄地解消
大学・企業と連携、受入組織作りなど
●中間支援組織としての設立
まちづくりプロジェクトの支援など

小さな資源が大きな地域をリードする

フォローアップ/意見交換会〜みんなで現状を検証

【平成27年10月3日〜4日】

活動に広がりが生まれ、未来に向け動き出した。

フォローアップは、只見町内の明和地区以外の各地区の方々にもご参加いただき、これからの地方創生を考察するために開催。初日は、まちづくりパートナーの基調講演と、明和地区在住の方々5名をパネラーに迎えてディスカッションを実施しました。 2日目は、パネラーたちの活動状況などを視察し、前年度に決定した4つのテーマの取り組みについて進捗状況や課題を発表。今後の方向性について意見交換を行いました。

あ、そういうことか!講演にもヒントがいっぱい
パネラー

三瓶 やえ氏(農家)
目黒 大輔氏(農家、Uターン者)
鈴木 直樹氏(工場経営)
伏見 正寛氏(農家、Iターン者)
酒井 治子氏(観光まちづくり協会)

基調講演

高齢化で苦しんでいるのは、地方ではなくむしろ東京のような都市部ではないでしょうか。人口1万人以下の地域でも、個性を活かして地方創生に成功しているまちはたくさんあります。いわゆる「地方消滅」はうわさに過ぎないと思います。しかしうわさは怖い。だからこそ地域の誇りを守っていってほしいと感じています。(岡ア 昌之氏)

まちづくりパートナーの総括

今後の取り組みの4つのテーマは、あくまでも手段に過ぎません。目的は明和地区が元気になることで、テーマに縛られすぎてもいけません。(鞍打 大輔氏)

【気づき】参加者からひとこと

「意味がわかる」

●一般社団法人只見町 観光まちづくり協会
酒井 治子氏
自分が親になってはじめて、「あ、そうだったのか!」って『わかる』こと、ありませんか。地域の日常行事でも、そう感じます。お月見のススキ取りにも深い意味がある、とか。振り返って、その地域の長所短所が『わかる』ようになって、はじめて『地域の誇り』を感じるものです。皆さんとわいわいお話をしていると、『わかる』ことがいっぱい。その場にいるだけでも楽しくなってきますね

一般社団法人只見町 観光まちづくり協会 酒井 治子氏

Afterword

■まとめ/チーフパートナーからのメッセージ

明和地区がリーダーに。
明和地区としての今後の取り組みが4つの具体的なテーマに絞り込まれ、大変有意義でした。他地区と連携・協働が肝要となりますが、明和地区がリードし取り組むことにより、相乗効果が期待できるのではないでしょうか。(岡ア 昌之氏)

■ひとこと/東北電力より

まちづくり元気塾に参加して、皆さんの「地域を何とか元気にしたい」という熱い思いに触れることができたことは、この地域で事業を営む私どもにとっても大変有意義な時間でした。今後とも地域の活性化のために、微力ではありますが協力してまいります。(田島営業所長 荻野 定光)

※本文中に記載の役職等は、当時のものです。