第1回/先進事例を聴く〜視察と講演会
【平成26年11月18日】
奴雁の精神が地域に求められている。
第1回は、午前中に迫町地区のふたつの商店街を視察しました。午後は「地域づくり講演会」として、大分県竹田たけた市長の首藤勝次氏の講演会を開催。商工や行政関係者など約100人が集まり、感動的な講演に耳を傾けました。
首藤勝次氏講演内容から
まちづくりを進める時は、『目標』と『ビジョン』を明確にしておく。すると突然チャンスが現れても、速やかに全容が見渡せて決断へとつながるのです。
地域を発展させる方程式を作るのは
『感動する力』。その地域の何が、人間の心を揺さぶるのかを考えてください。
ある地域で、縁もゆかりもない人が、かつてその地で誰かがやっていたことと同じことをやろうとする場合があります。これは、どこの地域にもそこにずっと生きてきた人の思いや願いが
『地域遺伝子』となって浮遊し、働きかけているからではないかと思っています。まちづくりでは、そういう力を感じることも少なくありません。
いま強く思うのは『奴雁』の精神。『奴雁』とは群れを離れ、腹を空かせても疲れきっても高く飛び、群れに危険を知らせる一羽を表します。ひたすら仲間を思って飛ぶ、この精神こそ現代の日本、そして地方に必要だと強く思っています。
第2回/まちづくりを語ろう〜講師とワークショップ
【平成26年2月10日】
隣をけなさない。絶対ほめまくる。
第2回は、まちづくりパートナー志賀秀一氏による「まちづくりの発想」についての講話をもとに、ワークショップを実施。4班に分かれ(1)登米をどのようなまちにしたいか、(2)まちづくりに活用できる資源は何か、について意見を出し合い、まちづくりのアイディアと留意点を集約しました。
講話の内容から
観光客は、「見たいところを歩いて気付いたら3県またいでいた」という調子で動きます。行政区の線引きなんて見えていません。こう考えると、自分のまちはもちろんのこと、隣のまちのことも含めて一緒に案内できるようにならなければなりません。(志賀 秀一氏)
ワークショップで集約されたまちづくりのアイディアと留意点
●アイディア:漫画街道/廃校の利用/登米全体のまつり/農産品ブランド化
●留意点:何をやるにも人材不足/どんな企画でも日本一を目指
まちづくりパートナーからのアドバイス
まちづくりでは、『隣』をけなさない。絶対ほめまくる。「ああ、ここの地域はみんな仲が良いんだな」と喜んでいただける。すると地域ぐるみの協力が広がり、自信が生まれ、子どもらも誇りを持てるようになります。 (志賀 秀一氏)
【POINT】まちづくりパートナーより
「白鳥に選ばれたまち」/志賀 秀一氏
すぐそばに白鳥がいることを、当たり前と感じていませんか。私には驚きです。「白鳥に選ばれているまち」と名乗ったら、何か変わりませんか。発想を転換して一緒に考えましょう。
第3回/成果の検証と今後の展開
【平成27年5月27日】
私たちのまちは、ただの通過点ではない。
第3回は、登米市企画政策課から第二次登米市総合計画が説明され、まちづくり元気塾で生まれた意見やアイディアとの連携が模索されました。今後については意見交換と自由討議を重ね、まちづくりパートナーからアドバイスも行われました。
意見交換・自由討議から生まれたキーワード
●夢、希望の要素:商工分野で若い層活性化/「東北風土マラソン」の成功
●ネガティブ要素:商いの変化/次世代の流出/乏しいチャレンジ精神
まちづくりパートナーからのアドバイス
「まちづくり」とは、自分がここに住み続けたいと思うまちをつくることです。それには住んでいる人自身が魅力を見つけなければなりません。私たちの地域には、松尾芭蕉も訪れたくなる魅力があります。ただの通過点ではないのです。(志賀 秀一氏)
【気づき】参加者からひとこと
「ちいさな連携ならできそう」
●株式会社鈴屋 鈴木 洋康氏
ある商店街では、お客さまに出すお茶も茶器も、同じ商店街の店のものを使い、口添えをして、他店のPRにつなげているとのこと。このような連携ならできますよね。