プレスリリース

女川原子力発電所2号機の原子炉再循環ポンプ(A)
軸封部の取り替え等について

平成19年1月5日

 当社、女川原子力発電所2号機(沸騰水型、定格電気出力82万5千kW)は、現在、第8回定期検査の調整運転中でありますが、原子炉再循環ポンプ*1(A)軸封部(メカニカルシール)*2の第二段シール室圧力にごくわずかな上昇傾向が確認されたことから、関連パラメータ*3を監視しておりました。
 原子炉再循環ポンプの軸封部は、シール機能が二段階に多重化されており、仮にどちらか一段のシール機能が損なわれた場合でも、軸封部自体のシール機能は確保される仕組みになっております。したがって、本事象は、原子炉再循環ポンプの運転に支障を与えるものではないものの、当該シール室圧力の上昇傾向が継続していることから、今後、準備が整い次第原子炉を停止し、当該軸封部を取り替えることといたしました。
 また、原子炉内の中性子の量を計測している124個の局部出力領域モニタ(LPRM)*4検出器のうち、2個の検出器の値が校正用検出器の値と差が生じていることが確認されたことから、今回の原子炉停止にあわせて点検することといたしました。
 なお、これらの事象による発電所周辺への放射能の影響はなく、法律に基づく報告事象ではありません。

以上

(参考)
 1.原子炉再循環ポンプ軸封部(メカニカルシール)概念図(PDFファイル)
 2.局部出力領域モニタ(LPRM)概念図(PDFファイル)

*1 原子炉再循環ポンプとは、原子炉内の冷却水を強制的に循環させるためのポンプで、ポンプの回転数(スピード)を変えることにより、冷却水流量を調整し、原子炉の出力を増減させます。このポンプは2台設置されています。

*2 軸封部(メカニカルシール)とは、ポンプ内部を流れる冷却水が回転軸の隙間を通してポンプ外部に出ないようにするために設けられている部品です。

*3 関連パラメータとは、原子炉再循環ポンプ(A)軸封部のシール室圧力および温度、原子炉格納容器低電導度廃液サンプポンプの起動間隔等です。

*4 局部出力領域モニタ(LPRM)とは、原子炉内で核分裂によって発生する中性子の量を計測する検出器です。局部出力領域モニタは原子炉内に31本設置されており、それぞれ4個の検出器が取り付けられています。


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