プレスリリース

6月定例社長記者会見概要

平成18年6月29日

○高橋社長からの説明事項

 本日は、先ほど終了した第82回定時株主総会の結果、ならびに7月1日付で実施する定期人事異動について説明させていただきます。

○第82回定時株主総会の結果について

 はじめに、本日午前10時より電力ホールにおいて開催した第82回定時株主総会の結果について申し上げます。
 今回の総会では、会社提案として「平成17年度利益処分案」、ならびに会社法の施行を踏まえた「定款一部変更の件」についてお諮りし、両議案とも原案どおり可決されました。両議案の特徴点のみ簡単に申し上げますと、第1号議案の「平成17年度利益処分案」については、2月の会見でお知らせしたとおり、株主の皆さまへの利益還元策として、期末配当金を前年同期に比べ1株当たり5円増額して30円に、年間配当としては55円とすることをお諮りし、承認いただいております。
 また、第2号議案の「定款一部変更の件」についてですが、これは、5月1日に施行された会社法の内容を踏まえお諮りしたものです。主な変更点について申し上げますと、株主の皆さまに対して、株主総会の参考書類等の一部を、インターネットを通じて提供することで、より充実した情報開示を行えるよう定款の内容を変更いたしました。そのほか、法律の施行に伴い、必要な加除・修正など全般にわたり所要の変更を行いました。

 以上が会社側からの提案の概要でありますが、今回の総会にも、一部の株主の方から、女川原子力発電所の運転停止などを求める8つの議案が株主提案として提案されました。
 ここで、これらの株主提案に対する当社の基本的な考えを申し上げますと、ご承知のとおり、原子力は多額の初期投資が必要であることや、運転開始までのリードタイムが長期に及ぶこと、さらに、バックエンド対策が超長期にわたることなど、短期的な経済メカニズムが重視される競争環境にはそぐわない面を持ち合わせております。
 しかしながら、原子力は燃料調達面での安定性に加え、長期間安定して発電することにより、他の電源と比べても遜色のない経済性を有することや、発電の過程において、地球温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど排出しないといった環境上の利点も有しております。
 こうした点を踏まえると、電力市場の自由化が進展するなど電気事業を取り巻く経営環境が大きく変化する中にあっても、原子力発電は是非とも必要な電源であると考えております。
 こうしたことから、当社としては、広く社会から原子力に対する安心と信頼が得られるよう、積極的な情報公開を図りながら、今後とも安全運転に努めていく考えです。
 一部の株主の方から提案された株主提案議案に対しましては、こうした当社の考え方をもとに、取締役会として反対の意見を付して総会にお諮りしたところ、圧倒的多数をもって、これらの株主提案議案は全て否決されております。

 次に、女川原子力発電所の現在の状況について簡単に説明させていただきます。
 昨年8月に発生した「8.16宮城地震」で全3機が自動停止して以降、当社は発電所の各設備の被害状況の点検を行いました。また、原子力安全・保安院の指示や宮城県からの要請を踏まえ、同発電所の耐震安全性に係る分析評価を、最新の知見を取り入れながら行ってきました。そして、女川2号機、3号機については、当社は耐震安全性が十分に確保されていることを確認し、その旨、国と関係自治体に報告し、了解をいただいた上で、2号機は今年1月に、また、3号機は今年3月に、それぞれ運転を再開したところです。
 その後、2号機については、気体廃棄物処理系を流れる気体の流量が増加したため、先月11日から中間停止に入り、点検調査を実施いたしました。その結果、高圧第二給水加熱器から復水器につながるベント配管に小さな穴が見つかり、このため、現在、詳細な調査・分析を行うとともに、類似する個所などについても、減肉の状況を確認する作業を実施しているところです。
 また、女川1号機については、宮城県からの要請も踏まえ、当社は、経年化による影響についても考慮した上で、耐震安全性に係る分析評価を行ってまいりました。そして2号機、3号機と同様に、耐震安全性に問題のないことを確認し、先月19日に、国と関係自治体に対し、その旨を報告したところです。現在、その報告内容について、国による評価が行われているところですが、いずれ、しかるべき時期にご判断をいただけるものと考えております。
 なお、現在、1号機についても、2号機と同様に減肉状況の確認作業を行っているところです。

 以上、本日開催された第82回定時株主総会の結果と女川原子力発電所の現状について説明させていただきました。

○平成18年7月定期人事異動について

 最後に、7月1日付で発令する定期人事異動の概要について簡単に触れさせていただきます。
 今回の定期人事異動は、電力の自由化の進展により一層厳しさを増す経営環境を踏まえつつ、業務効率化の観点から、一部の営業所の統合を実施するとともに、新進気鋭の若手の新規管理職への抜擢登用等を行うものです。異動規模は、新規役付登用を含めた管理職異動が1,500名程度、全体では2,750名程度を予定しております。

 本日、私からは以上です。

以上

←← 東北電力トップページ ← 元のページへ戻る