当社、女川原子力発電所2号機(沸騰水型、定格電気出力82万5千kW:宮城県牡鹿郡女川町、石巻市)は、定格熱出力で運転中でありますが、原子炉再循環ポンプ*1(A)軸封部(メカニカルシール)*2の第二段シール室圧力に上昇傾向が確認され、これが継続していることから、関連パラメータ*3の監視を強化することといたしました。
原子炉再循環ポンプの軸封部は、シール機能が二段階に多重化されており、仮にどちらか一段のシール機能が損なわれた場合でも、軸封部自体のシール機能は確保される仕組みになっております。したがって、本事象は、直ちに原子炉再循環ポンプの運転に支障を与えるものではありません。
なお、本事象による発電所周辺への放射能の影響はありません。
また、本事象は、法律に基づく報告事象ではありません。
以上
(参考)原子炉再循環ポンプメカニカルシール概念図(PDFファイル)
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原子炉再循環ポンプとは、原子炉内の冷却水を強制的に循環させるためのポンプで、ポンプの回転数(スピード)を変えることにより、冷却水流量を調整し、原子炉の出力を増減させます。このポンプは2台設置されています。 |
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軸封部(メカニカルシール)とは、ポンプ内部を流れる冷却水が回転軸の隙間を通してポンプ外部に出ないようにするために設けられている部品です。 |
*3 |
関連パラメータとは、原子炉再循環ポンプ(A)軸封部のシール室圧力および温度、原子炉格納容器低電導度廃液サンプポンプの起動間隔。 |