六ヶ所再処理工場回収プルトニウムの利用計画
六ヶ所再処理工場では平成17、18年度のアクティブ試験として、17年度は15トン、18年度は258トンの使用済燃料の再処理(うち当社分はなし)が行われる計画(*1)であり、その結果当社は17年度は約0.0トン、18年度は約0.1トンの核分裂性プルトニウム(以下プルトニウムという)を同工場に所有することになる予定である。(*2、*3)
このプルトニウムの利用場所としては女川原子力発電所を計画しているが、その他に研究開発用に日本原子力研究開発機構に譲渡する場合と、電源開発(株)大間原子力発電所用に譲渡する場合がある。具体的な譲渡量は今後決定した後に公表する。
プルトニウムの利用量は、利用場所に装荷するMOX燃料に含まれるプルトニウムの1年当りに換算した年間利用目安量であり、約0.2トン(*3)である。なお、この利用量には海外で回収されたプルトニウムの利用量が含まれる場合もある。
利用の開始時期は、再処理工場に隣接して建設される予定の六ヶ所MOX燃料加工工場の竣工予定時期である平成24年度以降である。それまでの間はプルトニウムは六ヶ所再処理工場で、ウラン・プルトニウム混合酸化物の形態で保管管理される。また、利用に要する期間の目途は、上記プルトニウム所有量を利用量で除した、約0.5年相当(*4)である。
当社は平成22(2010)年度までに女川原子力発電所でプルサーマルを実施する計画としており、女川PRセンターなどへのプルサーマル関連展示コーナーの設置、当社ホームページにプルサーマルコーナーを開設するなどの広報活動を行っている。今後、MOX燃料加工工場が操業を始める段階など進捗に従って、本プルトニウム利用計画を順次より詳細なものとしていく。
なお、当社は、平成17年9月現在、国内で約0.0トン、海外で約0.3トン(仏国回収分約0.2トン、英国回収分約0.1トン)のプルトニウム(*3)を所有しており、海外に所有しているプルトニウムは海外でMOX燃料に加工の上、利用することとしている。
所有者 |
所有量*2,3
(トン) |
利用目的(軽水炉燃料として利用) |
17年度 |
18年度 |
利用場所 |
利用量*3
(トン/年) |
利用開始時期及び
利用に要する期間の目途*4 |
東北電力(株) |
0.0 |
0.1 |
女川原子力発電所 |
0.2 |
平成24年度以降約0.5年相当 |
*1 |
日本原燃(株)の策定した再処理計画による。 |
*2 |
所有量は、平成17、18年度の六ヶ所再処理による割り当て予想プルトニウム量である。回収されたプルトニウムは、各電気事業者が六ヶ所再処理工場に搬入した使用済燃料に含まれるプルトニウムの量に応じて、各電気事業者に割り当てられることとなっている。このため、平成17、18年度において自社分の使用済燃料の再処理を行わない各電気事業者にもプルトニウムが割り当てられるが、最終的には各電気事業者が再処理を委託した使用済燃料中に含まれるプルトニウムに対応した量のプルトニウムが割り当てられることになる。 |
*3 |
プルトニウム量はプルトニウム中に含まれる核分裂性プルトニウム量を記載。(小数点第2位を四捨五入。このため、表記上0.0となる場合がある。) |
*4 |
利用に要する期間の目途は、電源開発や日本原子力研究開発機構への譲渡が見込まれること、利用量には海外回収プルトニウム利用分が含まれる場合もあること等により、必ずしも実際の利用期間とは一致しない。 |
以上