平成17年10月14日
当社は、このほど、石炭の調達において、インターネットによる海外炭購買競争入札システムを利用した国際競争入札を実施いたしました。これは、取引先との競争入札に当社のEDI(電子データ交換)※サーバーを活用するもので、自社入札システムで石炭国際入札を実施するのは電力業界で初めてとなります。
当社では、石炭の調達にあたっては、供給安定性と経済性のバランスを考慮しながら、長期契約、単年度契約をベースとして、競争入札によるスポット調達も効果的に組み合わせて実施しております。
こうしたなか、当社では、取引先の範囲を広く全世界の石炭供給会社へ拡大し、より経済的に石炭を調達することを目的に、平成15年10月に電力業界では初めてインターネットによる海外炭購買競争入札システムを自社開発しました。これまで、中国国内需要の大きな伸びなどを背景とする石炭価格の高騰に伴い、スポット調達による経済効果が十分に期待できないとの判断から、本システムによる入札の実施を見送ってきましたが、最近の石炭市場の需給緩和を背景に、石炭価格が下降傾向にあることから、この度初めて実施したものです。
今回の入札では、海外の石炭供給会社や国内の商社など43社を対象に入札募集した結果、入札数量15万トンに対して、豪州、インドネシア、中国の石炭供給会社などから合計400万トン以上の応札があり、その中から経済性、供給安定性の観点で最も優れた豪州炭供給会社が落札しております。なお、落札価格は、既に決定している本年度契約価格を大幅に下回るほか、入札直前の一般炭スポット価格も下回る経済性のある価格となっております。
当社は企業グループ全体で、年間約1,200万トンの石炭を豪州、インドネシア、中国、ロシア、カナダ、南アフリカなどから調達しておりますが、今後も、石炭市場の動向や、当社の石炭需要計画などを勘案しながら、本システムを使った入札なども効果的に組み合わせ、より経済性、供給安定性、弾力性のある石炭調達を実施していくこととしております。
なお、今回実施した競争入札の概要は別紙のとおりです。
以上
(別紙)海外炭購買競争入札システムによる石炭国際入札の概要
※EDI(Electronic Data Interchange)
企業間の商取引などをコンピュータ化し、見積、受発注、出荷指示等のデータをコンピュータ処理することで大量の書類が不要となり、業務効率化が可能となる。
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