平成17年6月29日
(幕田会長からの説明事項)
当社の役員人事につきましては,既にお知らせしておりますが,本日,株主総会後に開催した取締役会において,八島会長が相談役に,私が会長に,そして前副社長の高橋宏明氏が社長に,それぞれ就任することが正式に決定いたしましたので,私から改めて一言ご挨拶を申し上げます。
振り返りますと,社長在任中の4年間には,実に様々な出来事がございました。
とりわけ,段階的に進む自由化にどのように対応するかが最も大きな経営課題として私の肩にのし掛かっていましたが,先々を見通しつつ真正面から取り組んできたつもりです。しかしながら,その評価についてはもう少し時間が必要であり,今は「まな板の上の鯉」の心境でございます。
ご案内のとおり,今年4月からは,卸電力取引など広域的な競争を促す新たな制度がスタートしています。このような「本格競争」に耐え得る体質は,この4年間で,ある程度は出来たのではないかと考えていますが,これもまた,歴史が明らかにしてくれるものと考えております。
これまで社長の職責を果たしてこられたのも,ひとえに,関係する多くの方々から頂戴したご支援,ご協力の賜物と実感しており,この場をお借りして,改めて御礼申し上げる次第です。
今まさに,電気事業が,かつてない転換点を迎える中で,この時期に経営の舵取りを高橋社長にバトンタッチすることになったわけですが,「地域とともに歩む東北電力」として,今後もさらなる企業変革を進めていただき,新しい歴史を刻んでいくことを大いに期待しているところです。
私自身も,及ばずながら,これまでの経験を踏まえ協力すべきところは協力し,サポートしてまいりたいと考えていますが,皆さまにも,高橋社長をはじめとする新しい経営体制に対し,変わらぬご指導,ご支援を賜りますよう,よろしくお願い申し上げます。
これから私も,経済団体の仕事を中心に行ってまいりますが,その中で,皆さまにお力添をいただくことになろうかと考えておることから,引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げ,私からのご挨拶とさせていただきます。有難うございました。
(高橋社長からの説明事項)
本日,正式に社長に就任いたしましたので,幕田前社長同様,よろしくお願い申し上げます。
本日,私からは,第81回定時株主総会の結果,ならびに7月1日付けで発令する定期人事異動についてご説明申し上げます。
○第81回定時株主総会の結果について
まずはじめに,本日,午前10時より電力ホールにおいて開催した,第81回定時株主総会の結果についてご説明申し上げます。
株主総会の結果の概要については既にお知らせしておりますが,今回は会社提案として,第1号議案「平成16年度利益処分案」,また経営機構改革の実施に係る第2号議案「定款一部変更の件」,さらに役員人事に係る 第3号議案「取締役15名選任の件」など,5つの議案をお諮りし,いずれも原案どおり可決されました。
また,今回の総会において,一部の株主の方から,原子力発電所の廃炉基準の制定や,原子燃料サイクル事業からの撤退に関する「定款一部変更の件」など,6つの議案が提出されましたが,これらの議案については,取締役会として,いずれも反対の意見を付して総会にお諮りしたところ,議決権行使書を含めて,圧倒的多数をもって否決されました。
なお,役員人事につきましては,既に4月ならびに5月のこの場でお知らせしていますが,本日の総会後の取締役会において正式に決定いたしましたので,併せてご報告申し上げます。
○社長就任にあたって
改めて社長就任にあたり一言ご挨拶を申し上げます。
4月のこの場でも申し上げましたが,電力市場の自由化拡大への対応をはじめ,当社が直面している課題は重く,複雑に絡み合ったものとなっていると考えております。
しかしながら,当社は,八島社長時代の2000年3月に策定したビジョン2010,また,幕田社長時代に策定した第3期中期経営方針(平成16〜18年度)があり,この経営の方向に副って経営効率化の徹底を基本としたスリムで強靭な経営体質と,収益向上に向けた強力な営業体制を築いてまいりました。私は,このような,本格的な競争に耐え得る基盤を財産として受け継ぎ,さらにその実効ある展開に努めていくことが,自身の役割だと考えております。
その際に,全ての発想の起点を「お客さま」に置くこと,そして,マーケットから発想することが重要だと考えております。このため,今後は,これまで50余年にわたり築き上げてきたお客さまとの強固な信頼関係をベースに,これを更に深めていくための取り組みに力を注いでまいりたいと考えております。
皆さまには,引き続きご支援,ご叱正賜りますようお願い申し上げます。
○定期人事異動の7月実施について
最後に,7月1日付けで発令する定期人事異動について触れさせていただきます。
当社の定期人事異動については,これまで8月1日付けで発令しておりましたが,今年度から1カ月前倒しし,7月1日付けで発令することといたしました。
今回このように異動時期を前倒しした理由は,本日の株主総会で承認された経営機構改革の実施時期と社員の定期人事異動時期をできるだけ合わせたものです。そして,全社が一丸となって,いち早く新たな体制のもとで経営活動を始動させ,より機動的な経営を展開できるようにしたものです。
なお,今回の異動は,新規役付登用166名を含め管理職異動が1,600名程度,全体では2,900名程度の規模となります。
異動内容の詳細につきましては,7月1日に改めてお知らせいたしますので,よろしくお願い申し上げます。
本日,私からは以上です。
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