プレスリリース



ポスコターミナル社とのターミナル使用契約の締結について
〜石炭調達のさらなる安定性・弾力性・経済性向上のため、韓国の鉄鋼業界との協力体制を構築〜

平成17年6月10日

 当社はこのほど、韓国のポスコターミナル社(韓国・光陽市、コン・ヨン・テ社長)と、石炭の中継貯炭を目的とした「ターミナル使用契約」を締結いたしました。

 本契約は、ポスコターミナル社が管理・運営する、鉄鉱石や石炭等の大規模中継基地であるポスコターミナルを、当社が海外より調達する石炭の中継貯炭場として利用するというもので、これまで以上に安定的、弾力的かつ経済的な石炭調達が可能となります。海外から調達する石炭の中継貯炭を目的に、ターミナル使用契約を海外企業と締結するのは、日本の電力会社として初めてとなります。

 ポスコターミナル社は、世界有数の粗鋼生産量を誇る韓国の鉄鋼会社であるポスコ社の子会社で、ポスコ社が所有するポスコターミナルを活用して、韓国国内およびアジア近隣諸国向けに鉄鉱石や石炭等の貯蔵・管理業務を行っており、当該業務に関する豊富な実績を有しています。

 現在、当社は、関連企業の火力発電所の使用分を含め、オーストラリア、インドネシア、中国などから年間約1,200万トンの石炭を調達しております。これまで、石炭の調達については長期契約による取引を中心にスポット契約を組み合わせた調達を行うなど、供給の安定性、経済性、さらには取引数量の弾力性を高めてまいりましたが、今回のターミナル使用契約の締結により、石炭価格の高騰時や石炭需給逼迫時等にも短期間に、確実に石炭を調達できることから、石炭調達における安定性や弾力性を一層高めることが可能となります。

 また、ポスコターミナルは、天然の良港で、天候の影響を受けにくく、かつ、最大30万トン級の大型船の受入と最大3万トン級の船舶での積出が可能であるなどの特徴があり、有効に活用することで経済性が期待できます。

 ポスコターミナルに中継貯炭する石炭は、当面、酒田共同火力発電株式会社(山形県酒田市、高橋 弘道社長)で使用することとしておりますが、今後は、ポスコターミナルの設備拡大等の動向を見ながら、他の当社石炭火力発電所にも活用していくことも検討してまいりたいと考えております。

 当社は、これまでも国内外において、さまざまな燃料調達の取り組みを進めてまいりましたが、とくに近隣国である韓国においては、平成14年12月に韓国東西発電株式会社と石炭調達・輸送等の相互協力および発電技術研究に係る協定を締結するとともに、平成15年4月には韓国ガス公社とLNG調達の柔軟性・安定性等についての業務協力協定を締結しております。今回、ポスコターミナル社と契約を締結することにより、電力、ガスに鉄鋼を加えた韓国の3つの基幹産業と相互協力体制を構築することとなります。

 近年のBRICs諸国の著しい経済成長などを背景に、現在の厳しい資源・エネルギー情勢が継続するとの見通しもあり、当社としては、より安定的、弾力的、経済的な燃料調達を実現していくために、今後も、韓国企業3社との燃料調達に関する連携を強化していくとともに、将来的には各社の企業グループ間の連携なども視野に入れた幅広い相互協力体制について検討を行ってまいりたいと考えております。

以上

※ターミナル
  石炭や鉄鉱石などの原材料等を集積する大規模中継基地。原材料等の荷揚げ、保管、払出などの業務を 一貫して行う。

(別紙)ポスコタ−ミナル社との「タ−ミナル使用契約」の概要

 



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