プレスリリース



新型の配電柱基礎補強機材
「プラスチック製ねかせ」の開発・実用化について
〜国内初の開発、配電設備から発生するプラスチック廃材のほぼ全量のリサイクルを実現〜


平成17年5月12日

 当社はこのほど、グループ企業である東北ポール株式会社(本社:仙台市青葉区大町二丁目15番28号、取締役社長 青木康芳氏)と共同で、配電柱の傾斜等を防止する新型の基礎補強機材「プラスチック製ねかせ」を開発し、今年度から実用化することといたしました。
 「プラスチック製ねかせ」はリサイクルの推進や作業性の向上につながるものですが、こうした機材の開発・実用化は国内では初めてとなります。

 「プラスチック製ねかせ」は、配電設備の更新などにより発生した、配電線などに設置している絶縁カバー類や、電気の使用量を計測するために各家庭などに設置している計器の保護用カバーといったプラスチック廃材を原料としてリサイクルしたもので、これによりプラスチック廃材を廃棄処分することなく、ほぼ全量をリサイクルすることが可能となり、環境負荷の低減が図られます。
 また、従来のコンクリート製「ねかせ」に比べ重量を約4分の1に軽量化(約28kg)するとともに、サイズについても従来の約4分の3(長さ約90cm)とコンパクト化を図ったことから、運搬や取付けに伴う作業効率が大きく向上し、特に、災害時の復旧の際にはより迅速な対応が可能となります。
 さらに、「プラスチック製ねかせ」の開発・実用化は、廃棄物処理費用などのコスト削減にも貢献するものです。

 配電設備からのプラスチック廃材は、当社では年間600トンから700トン発生しており、これまでは絶縁カバー類などの原料としてリサイクルしておりましたが、絶縁性能などを確保するため、リサイクル量は1割程度にとどまることから、その有効利用が 大きな課題となっていました。
 一方、当社では、地盤が軟弱な地域等において、地震や強風などにより配電柱が傾斜すること等を防止するために、「ねかせ」を配電柱の地中基礎部分に取り付けておりますが、今後は、高い確率で発生が予想されている宮城県沖地震などの大規模な地震対策用としても積極的に導入していくこととしております。しかしながら、現在使用しているコンクリート製の「ねかせ」は、重量が約100kgと非常に重く、運搬や取付けには多大な労力を要していたことから、一層の軽量化やコンパクト化が課題となっていました。
 今回、開発・実用化した「プラスチック製ねかせ」は,こうした課題を一気に解消するものです。

 当社では、環境問題への取組みを重要な経営課題として位置付け、環境負荷の低減に向けたさまざまな施策を展開しております。このうち廃棄物については、有効利用率90%以上を達成しており、18年度末には、「95%以上」に高めることを目標としております。
 当社といたしましては、今回のような取組みを積み重ねることにより、環境負荷の低減やコストダウンを図りながら、今後とも、お客さまに低廉で高品質な電気を安定的にお届けしてしてまいりたいと考えております。

  なお、「プラスチック製ねかせ」の概要は別紙のとおりです。

以上

(別紙)「プラスチック製ねかせ」の概要


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