カザフスタン共和国における随伴ガス利用による 新規産業育成に向けた
マスタープラン調査の実施について

平成17年2月7日

 当社は、日本貿易振興機構(JETRO)が公募した平成16年度「石油・天然ガス資源開発等支援およびエネルギー使用合理化調査」(注1)に応募しておりましたが、このたび、当社が提案した「カザフスタン共和国における随伴ガス(注2)を利用した新規産業の育成と多様化に関するマスタープラン調査」が採択されました。(日揮株式会社と共同提案)
 当社の提案が本調査事業に採択されるのは、平成15年度の「カザフスタン共和国における随伴ガス利用高効率発電事業化調査」(注3)に次いで2件目となります。

 本調査は、石油採掘の過程で発生する随伴ガスを有効利用したガスコンバインドサイクル発電や、随伴ガスの処理過程で発生する硫黄、石膏などの有効利用等を行う事業の調査・検討を行うものです。これにより、同国における随伴ガスを利用した新規産業の育成に資するエネルギーマスタープラン(エネルギー総合計画)を作成するほか、あわせて日本企業の事業参入の可能性等について検討いたします。
 当社では、今後、同国西部の油田地帯を対象に、本調査を実施することとしております。

 カザフスタン共和国には、国内に多数の油田が存在していますが、石油掘削の際に発生する随伴ガスについては、そのほとんどが有効利用されることなく、大気中に放出されています。
 随伴ガスの有効利用が実現すれば、カザフスタン共和国では、新規産業の創出による経済発展が見込まれるほか、エネルギー使用の合理化による省エネルギー、さらには大気汚染物質や温室効果ガスの排出削減による環境改善なども期待できます。
 また、日本をはじめとする先進国にとっては、同国での事業参加を通じ、「京都メカニズム」の活用によるCOクレジット獲得といったメリットも期待できます。

以上

(注1) 「石油・天然ガス資源開発等支援およびエネルギー使用合理化調査」
  経済産業省からの委託を受けて日本貿易振興機構が実施する調査事業。産油・産ガス国におけるエネルギーマスタープラン(エネルギー総合開発計画)の作成を含めた、さまざまなプロジェクトの事業可能性を調査するもの。

(注2) 随伴ガス

  石油の採掘に伴い油層より発生する天然ガス。主成分はメタン

(注3) 「カザフスタン共和国における随伴ガス利用高効率発電の事業化調査」

  随伴ガスをコンバインドサイクル発電設備の燃料として有効活用し、発生する電力を油田開発地点に供給するプロジェクトの実現可能性についての調査。平成15年度から16年度にかけて実施。

(参考)カザフスタン共和国周辺図

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