環境試験装置による家庭用電化暖房システムの研究開発について
〜東北地域に適した最適な電化暖房システムの構築に向けて〜

平成16年9月22日

 当社はこのたび、研究開発センターに隣接する旧厚生施設「中山福祉センター」(仙台市青葉区中山7丁目)内に、家庭用電化暖房システムに関する環境試験装置を設置し、スモリ工業株式会社(ハウスメーカー)および株式会社東芝ならびに三菱電機株式会社(電機メーカー)と共同で、東北地域に適したより快適な電化暖房システムの構築に向けた研究開発を行うこととしました。

 オール電化システムは高断熱・高気密の省エネルギー型住宅に適し、快適性、安全性、経済性に優れている点などが評価され、近年、全国レベルで普及が拡大してきております。
  こうした中、当社では、オール電化住宅の一層の普及拡大を目指し、積極的な営業開発に取り組むとともに、平成16年3月には大手ハウスメーカーならびに電機メーカーなど24社と共同で「新世代オール電化研究会」を設立し、東北の地域特性を踏まえた、より快適なオール電化システムの実現に向けた研究開発などに取り組んでおります。
 特に、東北地方では冬期間の暖房が重要であります。現在の蓄熱式電気暖房器は快適性・経済性において高い評価を得ておりますが、同研究会では、最近のヒートポンプの性能向上や新製品の開発状況を踏まえ、蓄熱式電気暖房器を主体にヒートポンプなどと組み合わせたより快適で経済性に優れた電化暖房システムの開発を主要な研究テーマのひとつとしています。

 今回の研究開発は、同研究会と一体となって取り組むもので、最新の電化暖房機器・システムについて、東北各地の気象条件別に性能評価を行い、得られたデータを今後の機器・システム開発等の基礎データとして活用していくものです。
 具体的には、「中山福祉センター」内に、室内の温度・湿度を任意に設定できる「環境試験室」を設置し、さらにこの室内に蓄熱式電気暖房器、ヒートポンプ式温水暖房システム、エアコンなど各種試験暖房機器を備えた試験用モデルハウス(2階建て)1棟を  建築、環境試験室内で東北各地の気象条件(温度・湿度)を再現しながら、各機器の性能や快適性、経済性などについて総合評価を行い、最適なシステムを構築するものです。

 

 なお、試験装置については、9月中旬から設置工事を開始しており、12月中旬頃に竣工の予定となっています。また、評価試験の実施は、12月下旬から平成18年3月末までの予定です。

以上

環境試験装置による家庭用電化暖房システムの研究開発概要
家庭用電化暖房システム性能試験装置のイメージ