(別紙)

女川原子力発電所1号機 第16回定期検査の概要

1.定期検査の期間
    平成16年9月8日(水)から約4ヵ月間

2.定期検査および定期事業者検査を実施する主な設備
  (1) 原子炉本体
(2) 原子炉冷却系統設備
(3) 計測制御系統設備
(4) 燃料設備
(5) 放射線管理設備
(6) 廃棄設備
(7) 原子炉格納施設
(8) 非常用予備発電装置
(9) 蒸気タービン設備

3.定期検査期間中に実施する主要な点検ならびに作業計画
  (1) 燃料集合体の取替え
 368体ある燃料集合体のうち、84体程度を新燃料に取替える計画としております。

  (2) 制御棒駆動機構の点検
 89体ある制御棒駆動機構のうち、13体について分解点検を実施します。

  (3) 出力領域計測装置の取替え
 20本ある出力領域計測装置については、性能機能維持を図るため5本について取替えを実施します。

  (4) 主復水器細管の点検
 27,688本ある主復水器細管全数について点検し、必要に応じて補修を実施します。

  (5) 計装用圧縮空気系配管の取替え
 過去の定期検査において計装用圧縮空気系※1配管等の内面に腐食が確認されており、予防保全の観点から配管等の取替えを実施します。

  (6) 高サイクル熱疲労割れに係る検査
 国内PWRプラントにおいて、熱交換器の胴側出口配管部で、高温水と低温水の混合により発生する温度ゆらぎを主な要因とする高サイクル熱疲労割れが発生した事例に鑑み、経済産業省原子力安全・保安院より指示があり、同様の熱疲労割れが発生する可能性のある残留熱除去系※2の熱交換器の出口配管について超音波探傷検査を実施します。

  (7) 炉心シュラウドおよび原子炉再循環系配管等の点検
 国内BWRプラントにおいて、炉心シュラウドや原子炉再循環系配管に応力腐食割れが発生した事例に鑑み、同様の割れが発生する可能性のある炉心シュラウド、原子炉再循環系配管の溶接線等について目視点検や超音波探傷検査を実施します。

  (8) 沸騰水型原子炉施設における制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブ下部溶接部の点検
 国内BWRプラントにおいて、制御棒駆動機構ハウジングに応力腐食割れが発生した事例に鑑み、同様の割れが発生する可能性がある制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブ※3下部溶接部について目視点検を実施します。

  (9) 配管減肉に係る点検
 原子炉系およびタービン系の配管について肉厚測定検査を実施します。
なお、次回以降の定期検査で点検予定だったものも前倒しして実施します。

   
※1 計装用圧縮空気系とは、プラント諸系統の空気作動弁、空気式制御機器に対し清浄で乾燥した空気の供給を行う系統。

※2 通常の原子炉停止時や主復水器が使用できない時に原子炉の崩壊熱等を取り除き、原子炉冷却材喪失時には炉心の冷却を行う系統。

※3 制御棒駆動機構ハウジングスタブチューブとは、制御棒駆動機構が納められている筒(ハウジング)を原子炉圧力容器に固定するための継ぎ手。

以上


<参考>女川原子力発電所の現況
      1号機(定格電気出力52万4千キロワット)9月8日から定期検査予定
    2号機(定格電気出力82万5千キロワット)運転中
    3号機(定格電気出力82万5千キロワット)6月10日から定期検査中