女川原子力発電所構内における
火災の調査結果および再発防止対策について

平成16年8月19日

 平成16年8月6日19時50分頃(推定時刻)、女川原子力発電所構内の協力会社事務所近傍の電柱の配電線において火災が発生しましたが、女川消防署による消火活動の結果、同日20時50分に鎮火が確認されました。
 また、この火災による負傷者はなく、発電所の運転、ならびに外部への放射能の影響はありませんでした。
 なお、本件は原子炉等規制法および電気事業法に基づく報告対象事象ではありません。

8月6日お知らせ済み

 調査の結果、当該電柱は高圧配電線から柱上変圧器へと引き込む電線(引き下げ線)に防護管(注1)が取り付けられていたため、雨水等により、防護管に付着した塩分やほこりが碍子(注2)に流れ落ちやすい環境にあったことがわかりました。
 このため、碍子表面に付着した塩分やほこりにより碍子の絶縁抵抗が低下し、微弱な電流が漏れ出したことから電線の被覆表面に電流が通り、出火に至ったものと推定されます。

 再発防止対策として、構内配電線の引き下げ線には、原則として防護管を使用しないこととし、工事等でやむを得ず防護管を使用する場合は、工事完了後、速やかに撤去することとします。
 なお、点検の結果、発電所構内における配電線の引き下げ線において、当該箇所と同様な防護管を設置しているところはありませんでした。

以上

(注1)防護管
同じ電柱に設置されている他の線との接触を防止するために電線を覆う管。


(注2)碍子がいし
碍子は磁器製の器具で、電線を支えると同時に、電柱と電線を絶縁する役目を持つ。

火災発生原因(推定)(PDFファイル)