女川原子力発電所3号機
タービン系弁点検時における異物の確認・回収について


平成16年6月21日

 女川原子力発電所3号機(沸騰水型、定格電気出力82万5千kW)は、平成16年6月10日より第2回定期検査中のところ、6月18日、低圧第4給水加熱器(B)高水位調節弁(注1)の点検において、弁の下部に異物があることを確認しました。

 このため異物を回収し、調査した結果、大きさは長さ約40cm、幅約20cmであり、3号機の建設において配管溶接時の配管先端部分の加工の際、内部に切削くず等が入らないようにするためのカバーとして用いられた仮設のブリキ板(注2)(厚さ約0.5mm)が変形したものであることが確認されました。

 当該弁は、通常運転中は閉まっており、発電所の運転に影響を及ぼすものではなく、また、当該弁のある配管は復水器(注3)に接続されているため、ブリキ板が直接原子炉へ流入することはありません。今後、さらに調査を行うことといたします。

 なお、本事象による環境への放射能の影響はありません 。


以上

(注1)給水加熱器高水位調節弁
  給水加熱器は、原子炉への給水を蒸気の一部を用いて加熱する装置。給水加熱器内の水位は、通常運転時には水位調節弁、また出力が低い場合や水位が高くなった場合は高水位調節弁で制御されています。なお、高水位調節弁は通常運転時は閉じています。
(注2)ブリキ板
  低炭素鋼にすずメッキ処理を施した板。
(注3)復水器
  タービンで使われた蒸気を冷却し水に戻す装置。その水(復水)は不純物を取り除くフィルターを通して原子炉に送られます。