実験用高速電力線搬送通信(高速PLC)設備の設置許可の取得について
〜東北地区で初となる漏えい電界低減技術の実証試験を開始〜

平成16年6月18日

 当社は、本日、総務省東北総合通信局より、実験を目的とした「高速電力線搬送通信(以下、高速PLC*1)設備」の設置許可を東北地区で初めて受けました。

 本日から平成17年3月末まで、高速PLC技術の実用性の把握および知見の蓄積を目的として、当社研究開発センターおよび総合研修センターに高速PLCの実験設備を設置し、漏えい電界*2の低減技術について、実証試験を行ってまいります。

 高速PLCは、既設の配電線や家庭内のコンセントを利用して高速通信を行う技術で、新たに通信線を敷設する必要がないことから、経済的に高速インターネットアクセス回線や家庭内LANを構築する手段として実用化が期待されています。
  しかし、本来、高速通信用として設計されていない電力線を利用するため、実用化にあたっては、無線設備等への影響を与えないよう、電力線からの漏えい電界を低減させる技術の確立が必要となっております。

 当社は、平成12年より、高速PLCの調査、研究を行ってまいりましたが、これまでの調査、研究を通じて、電力線からの漏えい電界の低減効果について一定の見通しが得られたこと、また、本年1月の「電波法施行規則等」の改正により、漏えい電界の低減技術の検証を目的とする高速PLC設備の設置が可能となったことから、5月28日に実験設備の設置許可を申請していたものです。

 今後は、集合住宅など様々な環境下での実証試験を行っていくこととしております。

 なお、高速PLCの実証試験の概要については、別添のとおりです。

以上

*1 高速PLC(Power Line Communication)
 配電線や家庭内の電灯線などに数Mbps(メガビット/秒)の信号をのせて送る高速通信技術。

*2 漏えい電界
 通信時に副次的に発生するノイズ(電波)のこと。