ベトナムにおける小型水力発電所等の
運用開始について
〜同国北部の無電化村に電化設備を構築し地方電化を促進〜

平成16年1月30日

 当社は、国際協力機構(JICA)より受託した「ベトナム北部地域における再生可能エネルギーによる地方電化フォローアップ調査」の一環として、昨年11月末からベトナム北部の無電化村(ホアビン省ラクソン郡クイホア地区テウ村)に、出力8kWの小型水力発電所および配電設備による電化設備(以下、「電化設備」)の建設をすすめておりましたが、配電工事が終了し、このたび運用を開始いたしました。
 現在、テウ村の約7割の世帯に送電されており、今後、残りの世帯への引込線工事を進め、最終的には全世帯に送電する予定です。また、今回建設した電化設備の運転・管理を同村が自ら行えるよう技術指導を行い、8月末には同村に電化設備を引き渡すこととしております。

 この調査は、平成15年に、コンサルティング会社であるプロアクトインターナショナル株式会社(本社:東京都、代表取締役:大瀧克彦氏)と共同で受託・実施しているもので、送配電網の整備が困難なベトナム北部地域の無電化村において、全てベトナム国内で調達可能な製品で電化設備を建設、運転することにより、同国が将来、自らの力で地方電化を進めることが可能となることを目的としています。
 具体的には、テウ村での電化事業をモデルプランと位置付け、プランの実現性を実証するとともに、電化計画から設備施工、メンテナンスまでの地方電化技術・ノウハウを現地へ移転し、同村が自ら電化設備の運転・管理を継続して実施できることについても実証することとしています。さらにベトナムが地方電化プロジェクトを促進するために必要な組織体制・制度、資金調達スキームに関する国レベルの政策について提案を行うこととしております。

 べトナムは、現在、送配電線網整備による地方電化計画を進めていますが、山岳地域などには、電力需要密度が低く送配電線網整備に採算性がないことから、今後も電化の見通しが立たない地域がかなり存在します。そのため、このような地域を電化することが同国の重要な課題のひとつとなっています。

 なお、今回運用を開始した電化設備の概要等は別紙のとおりです。

以 上

*ホアビン省ラクソン郡クイホア地区テウ村
  村落人口:386人、世帯数79世帯