別 紙1


女川原子力発電所1号機 第15回定期検査の状況
(平成15年7月分)

1. 進捗状況

 女川原子力発電所1号機は、平成14年9月8日より第15回定期検査を実施しておりますが、7月29日8時00分に定期検査の最終段階である調整運転を開始し、発電を再開しました。
 なお、7月26日に宮城県北部を震源とする地震が発生したことから、原子炉再起動に先立ち、7月27日に発電所全設備についてパトロールを実施し、異常がないことを確認しております。
 今後は、調整運転を続けた後、8月下旬に国による最終検査を受けて、定期検査を終了する予定です。
 平成14年9月 7日  21時00分 電気出力降下開始
 平成14年9月 8日  01時00分 発電停止
 平成15年7月29日  08時00分 発電再開
 (添付−1 女川原子力発電所1号機 第15回定期検査 主要点検工程表 参照
  * 国とは、原子力安全・保安院、東北経済産業局を示す。以下、同様。


2. 主要機器の点検状況

 主な機器の点検状況は以下のとおりです。

(1)シュラウドの点検状況
 シュラウドの健全性に関する評価について国に報告を行い、2月18日の原子力安全・保安部会原子力発電設備の健全性評価等に関する小委員会(第5回)にて、当社の評価は妥当であり現時点で補修の必要はないとの評価を頂きました。
 現状のまま運転を継続するにあたり、5月21日に「発電用原子力設備技術基準特殊設計施設認可申請書」を経済産業大臣に提出し、7月3日に認可を受けました。
(7月3日 お知らせ済み)

 シュラウドのひびについては、国より現時点では補修の必要はないとの評価を受けていますが、今後適切に点検を行い、ひびの進展状況を確認していきます。


(2)原子炉再循環配管の点検状況
 これまでにひびの兆候が確認された原子炉再循環配管の溶接継手部について、新しい配管に取替えるとともに加熱による応力改善を行い、国の検査(供用期間中検査)を受検し合格しています。
(7月9日)

 また、従来と異なる超音波探傷検査手法による傷の深さ等の測定および実測を行い、再測定結果と実測データとを比較分析していましたが、結果がまとまったことから7月15日に国に報告を行いました。
(7月15日 お知らせ済み)


(3)原子炉圧力容器ノズル改造工事
 応力腐食割れに対する予防保全の観点から行っていたノズルの改造工事を終了し、国の使用前検査を受検し合格しています。

(7月4日)

(4)残留熱除去系の蒸気凝縮配管の撤去
 配管内に水素等の非凝縮性ガスが滞留しないように残留熱除去系の蒸気凝縮機能に係る配管の撤去工事を終了し、国の使用前検査を受検し合格しています。

(7月16日)


(5)非常用ディーゼル発電機の運転性能検査
 非常用ディーゼル発電機などの機能検査を受検した際に、記録の確認が長びいたため、非常用ディーゼル発電機の運転性能検査を一時中断しました。 (7月18日)
 国の検査官が記録を確認した後に、非常用ディーゼル発電機の運転性能検査を再開して合格しています。
(7月22日)

(6)低圧タービン(B)のバランス調整
 7月23日に原子炉を起動し、発電再開に先立ち7月25日にタービンの調整運転を実施したところ、低圧タービン(B)の軸振動が警報設定値以下であるものの通常の値より大きかったことから、今後の運転に慎重を期するためタービンを停止し、タービンのバランス調整を行うこととしました。

(7月25日 お知らせ済み)

 7月26日にタービンのバランス調整を行い、7月28日に原子炉を再起動後、タービンの軸振動等に問題がないことを確認しました。
(7月29日 お知らせ済み)


(7)主復水器の点検状況
 27,688本ある復水器細管全数について点検し、健全性について確認しました。
 なお、予防保全の観点から41本の細管に施栓を行い、施栓した細管は合計248本になりました。


3. トラブルに該当しないひび、傷等の状況について
 今月(平成15年7月)の主要機器の点検状況は、添付−2のとおりです。

以 上