女川原子力発電所2号機のシュラウド点検状況について


平成15年6月9日

 当社、女川原子力発電所2号機(5月22日から第6回定期検査中)の原子炉圧力容器内のシュラウド(注1)の溶接線およびその近傍について、6月2日から水中カメラを用いた目視点検を実施しております。
 今定期検査では、平成15年5月16日に原子力安全・保安院に提出した点検計画に基づき、シュラウドの4本の周方向溶接線について点検を実施するとともに、自主的に他の溶接線についても点検を実施することとしております。
 その結果、6月9日に、中間部リングの上部格子板設置用部材(注2)との溶接線近傍(12個ある部材のうち7個の部材(注3))にひびが確認されました。
 今後、ひびが確認された箇所については、超音波探傷検査による詳細調査を行うとともに、引き続き今回点検対象の残りの溶接線およびその近傍について目視点検を進めてまいります。

以上


(注1) シュラウドは、原子炉圧力容器内に取り付けられている燃料集合体(炉心)を囲むように設置されている円筒状の機器であり、原子炉内の冷却水の流れを分離する仕切板の役割をするものです。

(注2) 上部格子板設置用部材は、シュラウドの中間部リング上に、30°毎に溶接で取り付けられた12個の直方体であり、その部材上に上部格子板が設置されています。なお、12個のうち8個は上部格子板を載せるベース(台座)であり、残りの4個はアライナーブラケットと呼ばれているもので、建設時に上部格子板の位置決めを行うための“切り欠き”を有しています。

(注3) 上部格子板用べース(5個)、アライナーブラケット(2個)の合計7箇所。



シュラウド構造図等
女川原子力発電所2号機シュラウドの主な仕様等