東新潟火力発電所4−1号系列が、年間の熱効率で初の50%以上を達成
〜効率化とCO排出量削減に大きく貢献〜

平成15年6月5日

 当社東新潟火力発電所4−1号系列(新潟県北蒲原郡聖籠町、出力82.6万kW)は、平成14年度の発電実績において、年間の熱効率(発電端)が50.32%となり、営業運転開始以来、初めて50%以上を達成しました。

 東新潟火力4号系列(出力161万kW)は、LNG(液化天然ガス)気化ガスを燃料とした多軸型コンバインドサイクル発電プラントで、ガスタービン2台と排熱回収ボイラー2台に蒸気タービン1台の組み合わせを1つの系列とする2系列から構成されています。4−1号系列は平成11年7月8日に営業運転を開始し、残りの4−2号系列は平成18年12月に運転を開始する計画となっています。

 この東新潟火力4号系列は、熱効率をより向上させるため、ガスタービン入口ガス温度を1,450℃とする高効率ガスタービンを導入したことが大きな特徴であります。当社は、昭和59年に、国内初の大容量高効率コンバインドサイクルプラントとして、ガスタービン入口ガス温度が1,150℃級の東新潟火力3号系列の運転を開始し、当時としては画期的な熱効率約44%を達成しています。この知見をもとに、熱効率50%を目指して、さらなる高効率ガスタービン技術の研究開発に取り組んだ結果、国内で初めて1,450℃級ガスタービンの実機への導入を同火力4号系列で実現したものです。

 東新潟火力4−1号系列の年間の熱効率は、営業運転開始以降、毎年49%を超えていましたが、ガスタービンの温度管理改善や増出力運転(平成13年4月に、営業運転開始時の80.5万kWから2.1万kWの出力増加)など各種対策を実施し高効率運用に努めた結果、平成14年度の実績で50%を超えたものです。
 なお、発電所自体で使用する所内電力を差し引いた送電端における年間の熱効率は、平成14年度で49.53%となっており、年間の送電端熱効率では、運転開始以降の平成11年度から14年度まで4年連続全国第1位となっています。

 熱効率50%という水準は、従来型のLNG火力(熱効率39%程度)と比較すると、年間で、LNGの消費量では約20万トン、燃料費では約60億円の効率化につながり、また、COの排出量を約23%抑制できることから、地球環境問題への対応の観点からも大きく貢献できるものです。

 なお、東新潟火力発電所4−1号系列の概要については以下のとおりです。

以 上



<東新潟火力発電所4−1号系列の概要>

1.所  在  地   新潟県北蒲原郡聖籠町東港1丁目1番地155号

2.発 電 方 式   コンバインドサイクル発電システム(多軸型)           (ガスタービン2台×蒸気タービン1台)

3.出     力   82.6万kW
 ガスタービン 27.5万kW×2台
 蒸気タービン 27.6万kW

4.使 用 燃 料   LNG気化ガス

5.燃 料 受 入   日本海エル・エヌ・ジー(株)新潟基地より受入

6.営業運転開始   平成11年7月8日

以 上