女川原子力発電所1号機原子炉再循環配管の超音波探傷検査による
再測定等の実施について

平成15年2月26日

 超音波探傷検査によるひびの長さや深さの測定精度の分析や改善を目的として,女川原子力発電所1号機の第15回定期検査において,新たにひびの兆候が確認された原子炉再循環配管の6箇所の溶接継手部(別紙)について,準備が整い次第,自主的に従来と異なる超音波探傷検査手法(注)を用いて再測定を行うことといたしました。また,その精度確認のため,当該配管を切断し,ひびの長さ,深さの実測を行うこととしております。

以上



(注)従来と異なる超音波探傷検査手法

       (1) 縦波斜角法
 従来の超音波探傷検査では,横波の超音波を用いているが,縦波斜角法では,ひびの先端部分からの反射波の強度が大きくなるように,縦波の超音波を用いている。縦波の超音波は横波よりも減衰しにくく,結晶粒が大きな溶接金属内にあるひびの探傷に有利である。

(2) フェーズドアレイ法
 従来の超音波探傷検査では,一個の超音波発振子を用いているが,フェーズドアレイ法では,複数の超音波発振子を用いて,超音波の角度を変えることにより,種々の形状のひびからの反射波を捉えることが出来る。