第3回「原子力の安全と信頼に関する顧問会議」の開催結果について

平成15年1月24日

 当社は、本日、「原子力の安全と信頼に関する顧問会議」の第3回会合を開催いたしましたので、その概要について以下のとおりお知らせいたします。
 標記顧問会議は原子力に関する情報公開のあり方や「女川原子力発電所における自主点検作業の適切性確保に関する総点検調査」に関する調査プロセスの妥当性・公正性、ならびに不正防止策などについて、社外の有識者の方々より助言いただくことを目的に設置したものです。なお、第4回会合につきましては、平成15年3月に開催を予定しております。

【第3回「原子力の安全と信頼に関する顧問会議」 開催結果の概要】

●開催日時
平成15年1月24日(金)午後2時 〜午後4時
●開催場所
江陽グランドホテル(3階 白鳥の間)
●出席者
別紙のとおり
●議事概要

(1)企業倫理・法令遵守への取り組み強化について
(2)原子力情報公開のあり方について

なお、岡田副社長の挨拶要旨および出席委員の方々からの主なご発言は、以下のとおりです。

【副社長挨拶要旨】

  • 昨年12月27日、総合資源エネルギー調査会・電気事業分科会において、電力自由化の今後の方向性を示す基本答申案が採択され、今後、段階的に自由化範囲が拡大されていくこととなりました。
  • このような中で、当社が、今後とも社会から『信頼され選択される企業』であり続けるためには、法令遵守は当然のこと、従来以上に、企業倫理に則った誠実かつ公正な、透明性の高い事業活動の展開が必要であると考えます。
  • 企業倫理・法令遵守については、これまでも企業倫理委員会のもと『東北電力企業行動指針』を策定し社員への浸透に努めるなど、取り組みを進めてきたところです
  • 本日は、「企業倫理・法令遵守への取り組み強化」に係る種々の論点等について、委員の皆さまからご助言を賜りたいと考えています。

【出席委員の方々の主なご発言】

  • 行動指針は、より具体的なもの、例えば社員が判断を迷うような事例を提示してどちらを選択すべきかを明示するような各論も必要ではないか。また、社員研修などでフォローをしていく必要がある。
  • 行動指針を作ることも大切だが、どんなに些細なことでも上司に報告する、という職場風土の醸成が重要である。
  • 企業の社員というものは、常に経営トップの姿を見ているもの。その意味では、トップ自身が行動指針と言っても過言ではない。トップ自らが率先して企業倫理・法令遵守の姿勢を示し、周知・徹底していくことが肝心である。
  • 行動指針は「べからず」といった禁止の文言は使わず、「〜しよう」といった肯定的な表現とすることも考慮すべき。
  • 大切なことは、行動指針を作った背景をしっかりと社員に理解させることである。また、電力という公益事業に携わることの自覚を再確認できるような指針とすべき
  • 原子力に携わる人は、地域住民の生の声にもっと耳を傾け、その声をトップに伝えてほしい。地域住民の声を真摯に受け止める姿勢こそ、真の不正防止策につながる。 (企業倫理・法令遵守に係る)相談窓口については、告発や密告といったところに意識が向けられる制度としてではなく、「何でも意見を言い合える風通しの良い職場風土」を実現させるための制度として設置、活用すべき。
  • 相談窓口については、あまり間口を広げずに、社内を対象にまず設置してみてはどうか。窓口に相談が寄せられることにより、不正行為によって生じるリスクを回避したり、企業防衛のためのコストを最小限にとどめたりすることができる。
  • (女川原子力発電所が地元にお住まいの方向けに発行している)「発電所だより」は、発生した事象について、原因と対策が一目瞭然に整理されており、非常に分かりやすい。

以 上