放射性物質による汚染を伴う傷病者の診療に関する
石巻赤十字病院との覚書締結について

平成14年12月25日

 当社は、本日、石巻赤十字病院(宮城県石巻市吉野町:院長 佐々木康彦氏)と、女川原子力発電所構内における労働災害等による傷病者が、放射性物質による汚染を伴う場合の診療に関する覚書を締結いたしました。

 これに伴い、万一、原子力発電所構内において原子炉施設の運転保守や定期点検等を実施している際に傷病者が発生し、放射性物質が衣服や体表面等に付着した場合でも、円滑かつ迅速に受け入れられ、救急医療処置が行われることとなります。

 これまで発電所構内で放射性物質による汚染を伴う傷病者が発生した場合には、放射性物質による被ばくを軽減するために、脱衣やふき取り、洗浄等の方法により除染を行ったうえで、医療機関に傷病者を搬送して診療を受けることとしておりますが、汚染が残った場合については、事前に受け入れ先となる病院の了解を得る必要がありました。

 このため当社では、平成11年に発生したJCO事故を教訓として、労働災害等による汚染傷病者の診療の必要性が医療関係者の間で認識されてきていることを踏まえ、放射性物質による汚染を伴う傷病者が発生した場合の受け入れ、診療について、石巻赤十字病院に依頼し協議を進めていたところ、このたび承諾が得られ、覚書を締結したものです。

 覚書の内容については、当社は原則として傷病者の除染を終了させた後、病院に依頼することとし、人命に関わるなど緊急の医療措置を必要とするときには、診療を優先すること。また、診療および汚染防止拡大措置等を円滑に実施するための通報連絡、放射線管理、資器材の配備ならびに教育訓練の実施等について定めております。
 なお、覚書実施に必要な具体的事項を定めた実施細目の主な概要については別紙のとおりです。

以 上