女川原子力発電所2号機原子炉建屋における火災に関する
当面の火災発生防止対策について

平成14年2月28日

1. 事象の概要
 平成14年2月9日(土)午前9時34分頃、定期検査中の女川原子力発電所2号機(電気出力82万5千キロワット)の原子炉建屋地下1階制御棒駆動機構補修室上部で火災が発生し、作業員2名が火傷を負いました。なお、本事象による原子炉施設への影響はなく、また外部への放射能の影響もありませんでした(2月9日お知らせ済み)。
 
2. 当面の再発防止対策
 今回の事象に関する発火の原因については現在調査中ですが、火災発生防止の観点から当面、以下の再発防止対策を取りまとめました。なお、この対策は今後、原因が究明され次第、必要に応じて見直すこととします。
 
(1) 火災発生の可能性の低減という観点から管理区域内への可燃性ガスを含むスプレイ缶の持込は必要最小限とする。また、残量のあるスプレイ缶は極力再利用することとし、汚染の無いことを確認した上で管理区域外に搬出することにより、管理区域内での処理を少なくする。

(2) 使用済スプレイ缶処理作業を行う場合は、換気の良い広い場所で作業する。

(3) やむを得ず上記環境下でなく、ガスが滞留する可能性がある区画で使用済スプレイ缶処理作業を実施する場合は、局所排風機を設置あるいは空調系に接続した仮設ダクトを設置する。

(4) 使用済スプレイ缶処理作業を行う場合は、安全上重要な機器から防火上十分な距離をとる。なお、女川原子力発電所においては、原子炉建屋(2,3号機では「原子炉建屋原子炉棟」という)内では使用済スプレイ缶処理作業を行わない。今後は、タービン建屋または廃棄物処理建屋内等に区域を設定して行う。

(5) 上記(2)〜(4)の作業環境については事前に当社が確認する。

(6) 使用済スプレイ缶処理作業を行う場合は、専用工具を使用する。

(7) 管理区域内で使用済スプレイ缶処理作業を行う場合、養生シートには難燃シートを用いて延焼防止に努める。

上記対策については、その内容を作業マニュアル類に反映していく。

 なお、通報連絡体制の改善については、現在、自治体と協議中であるため、まとまり次第、お知らせいたします。

以 上