東北電力「環境行動レポート2001」
の発行について

〜CO2排出原単位を約3%低減、廃棄物の最終処分量を約34%低減〜

平成13年10月24日

 当社は、従来より「環境行動レポート」を作成・公表しておりますが、このたび、お客さまとのコミュニケーション媒体として大幅に見直しを行い、 環境問題に取り組む当社の考え方や平成12年度の主な実績を分かりやすくとりまとめ、「環境行動レポート2001」として発行いたしました。

 平成12年度は、地球環境行動計画第V期(平成10〜12年度)の最終年として、「CO2の排出抑制」「新エネルギーの普及拡大」 「廃棄物の有効利用拡大」「環境マネジメントシステムの構築」などについて、積極的に取り組んでまいりました。
 その結果、「原子力の利用率向上等により、CO2排出原単位を前年度比で約3%低減」「石炭灰の有効利用拡大等により、 前年度比でリサイクル率を約8ポイント向上・最終処分量を約34%低減」「電力会社で初めて、全火力・原子力発電所(9発電所) でISO14001認証取得を達成」等の成果が得られました。

 また、当社は、ビジョン2010「変革と創造 そして飛躍」(昨年3月策定)において、環境問題を重要な経営課題のひとつと位置付けるとともに、 ますます複雑・多様化する環境問題や事業環境の急速な変化を踏まえ、本年4月に新たな「環境方針」を定め、今後3ヶ年を見据えた 「中期環境行動計画」を策定して新たな取り組みをスタートしています。
 今後は、この中期環境行動計画に基づき、地球温暖化防止や循環型社会形成に向けた取り組みを推進するとともに、 環境マネジメントの運用定着化や環境コミュニケーションの充実に向けて、環境活動の一層の展開をはかってまいります。

 なお、環境活動の詳細なデータや取り組み状況については、「環境行動レポート(Web版)」として、当社ホームページに掲載しております。
 「環境行動レポート2001」の特徴環境方針および中期環境行動計画の概要は別紙のとおりです。

以 上



(別紙)

●「環境行動レポート2001」の特徴

 地球温暖化問題や廃棄物問題など、今日の環境問題は一人ひとりの日常生活にも密接に関わる問題であり、こうした環境問題を解決するためには、 社会全体として省資源や省エネルギーを進め、環境影響が少ない循環型の社会システムを形成していく必要があります。 このため、当社は、地球温暖化防止や廃棄物リサイクルなどを中心とした環境対策を積極的に進めております。
 さらに、地域社会の一員として、環境コミュニケーションを通じて地域やお客さまとともに環境問題を考え、 行動することが重要であると認識しており、本レポートを通じて、広く皆さまからご意見・ご感想をいただきながら、 環境活動の一層の充実をはかっていくこととしています。

 平成12年度の主な成果は以下のとおり。

項 目 概 要
CO2の排出抑制  原子力利用率や火力熱効率の維持・向上に努めた結果、12年度はお客さまの電気使用量1kWhあたりのCO2排出量が0.425kg-CO2となり、 前年度比で約3%低減しました。
 今後とも、原子力開発(女川3号、東通1号)を中心に、CO2排出抑制に努めていきます。
新エネルギーの
普及拡大
 自然エネルギーの普及促進の観点から、「東北グリーン電力基金」を設立して積極的に協力しています。 また、大規模風力発電の入札を実施しました(本年5月に約10万kWの電力購入を決定)。
 このほか、企業グループの東北自然エネルギー開発鰍ナは、能代風力発電所(出力14,400kW、本年12月運転開始予定)を建設し、 風力発電事業に取り組んでいます。
廃棄物の
有効利用拡大
 石炭灰や脱硫石こうをはじめとする廃棄物の有効利用拡大に努めた結果、12年度はリサイクル量が前年度比で約5万トン増加しました。 これに伴い、リサイクル率が75.1%から82.8%に8ポイント向上し、最終処分量が28.9万トンから19.2万トンに約34%低減しました。
環境マネジメント
システムの構築
(ISO14001
の認証取得)
 火力・原子力発電所において、環境マネジメントシステムの構築を進め、12年度は秋田・仙台・新仙台・東新潟・ 女川の5発電所でISO14001の認証を取得しました。この結果、電力会社で初めて、全火力・原子力発電所(9発電所) でISO14001の認証取得を達成しました。
 また、発電所以外の事業所についても、社内標準のマネジメントシステムを構築し、全社的に環境活動の継続的改善に努めています。
環境会計  環境保全と経済性がバランスした効果的な環境活動の推進に向けて、11年度より環境会計の把握に努めており、 12年度の環境費用は約520億円となりました。
 今後も、環境会計の算定精度の向上や効果的な活用方法について、引き続き検討を進めていきます。

以 上

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●環境方針および中期環境行動計画の概要

1.環境方針

 当社は、平成4年に「東北電力地球環境行動指針」(平成10年度より「環境方針」)を策定し、 3ヶ年毎の行動計画を定めて積極的に環境活動を展開してきました。また、本年4月には、ビジョン2010(昨年3月策定) や最近の環境問題ならびに事業環境の急速な変化を踏まえて、環境方針の見直しを行いました。
 新たな環境方針では、地域とのコミュニケーションを通じながら、経済性と環境保全が調和した、 エネルギー効率が高い循環型社会の形成に努めていく基本姿勢を示しています。

[環境方針] 東北電力は、地域とともに環境に調和した社会経済システムの形成に努めていきます

2.中期環境行動計画

 当社は、環境方針の具現化に向け、今後3ヵ年を見据えた中期環境行動計画を策定し、本年4月よりスタートしています。 平成13年度中期環境行動計画では、以下の5つの重点方針を定め、環境指標を設定するとともに、新たな施策を織り込みながら環境活動の一層の充実をはかっています。

「地球温暖化の防止に向けた取り組みの推進」
 原子力を中心とした電源開発をはじめ、新エネルギーの普及、高効率発電技術の導入・運用などに積極的に取り組むとともに、 お客さまへの効率的なエネルギー利用の提案や国際的な取り組みなど、幅広い活動を通じて地球温暖化防止に努めていきます。

「循環型社会の形成に向けた省資源・リサイクルの推進」
 リサイクル率90%以上を平成15年度目標に掲げて、設備の運転や工事に伴い発生する廃棄物の抑制・再利用・リサイクルに積極的に取り組んでいきます。

「地域環境の保全」
 発電所の運転に関わる大気や水質等の法令基準値の遵守はもちろん、地元自治体と協定を結び、地域と一体となって環境保全に努めていきます。

「お客さまとの環境コミュニケーションの充実」
 「地域社会との共栄」という経営理念のもと、地域と一体となった環境活動を展開するとともに、お客さまとの環境コミュニケーションの充実をはかります。

「環境マネジメントによる継続的改善」
 環境保全と経済性の両立をはかりながら環境活動の継続的改善に努めるとともに、企業グループとの連携をはかりながら、 広がりのある環境活動を展開していきます。

以 上

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