東北電力絶縁油リサイクルセンター
事業概要書の提出について

平成13年10月11日

 当社は、ごく微量のポリ塩化ビフェニル(PCB)が混入した絶縁油を自ら無害化処理し、資源として有効にリサイクルすることを目的とした 「東北電力絶縁油リサイクルセンター(仮称)」を山形県酒田市に設置することを計画し、本日、山形県に事業概要書を提出いたしました。

 平成元年に柱上変圧器用絶縁油の再生過程において、ごく微量のPCB混入が判明して以降、当社では再生絶縁油の使用をただちに中止し、 PCBが混入した変圧器については順次取り替えを行うとともに、PCB混入絶縁油の無害化処理等について検討を行ってまいりました。
 一方、平成10年には、無害化処理方法として脱塩素化分解法などの化学処理法が国で認められました。

 当社はこれらの処理方法について、専門の組織を設置し評価検討してきた結果、処理温度が低く、処理工程で排水がなく、 さらには燃焼排ガスが発生しない、脱塩素化分解法の一つである「ナトリウム分散体法(SD法)」を採用することといたしました。

 なお、本年7月には「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB特措法)」が施行され、 事業者には15年以内にPCB廃棄物を処理することが義務づけられている中で、当リサイクルセンターは東北ではじめてのPCB無害化処理施設となります。

 今後、地元の皆様のご理解とご協力を頂きながら、安全と環境を最優先に取り組んでまいります。

 事業概要につきましては以下のとおりであります。

1.施設の名称 東北電力絶縁油リサイクルセンター(仮称)
2.設置の場所 酒田市大字宮海南浜1番19
(東北電力(株)および酒田共同火力発電(株)敷地内)
3.敷地面積 約1万m2
4.処理対象 ごく微量のPCBが混入した絶縁油約3万kl
5.リサイクル方法 脱塩素化分解方式(ナトリウム分散体法)
6.処理能力 最大12kl/日
7.処理期間 約10年間
8.施設着工予定 平成16年中
9.運転開始予定 平成17年中
10.今後の予定 当社としては、県のご指導を得ながら地元説明会や生活環境調査などを実施し、その後県へ設置許可の申請を行う予定としております。

以 上