新鷹の巣発電所が運転を開始

平成13年1月26日


 当社が、平成8年9月から、新潟県岩船郡関川村において建設を進めてまいりました 新鷹の巣発電所(ダム式、出力15,700kW)が、本日、東北経済産業局の使用前検査に合格し、 営業運転を開始いたしました。

 本発電所は、旧鷹の巣発電所(出力2,130kW)が運転開始以来70年余り経過し老朽化したことや、 純国産エネルギーである水資源の有効活用をはかるために、 旧鷹の巣発電所を廃止(平成8年10月廃止)し、新たにダム式発電所を新設したものです。
 また本発電所は、旧鷹の巣発電所取水ダムの上流約70メートルの位置に高さ28メートルのダムを建設し、 取水口から最大毎秒150立方メートルを取水し発電した後、ダム直下の河川に放流いたします。

 本発電所地点は、磐梯朝日国立公園の特別地域に指定されていることから、 建設に当たっては自然環境に充分配慮した設計としております。具体的には、 ダム本体、発電所本館等の工作物そのものが風景となることから、発電所本館は半地下式にし、 また、ダム洪水吐ゲートは背面巻取り式ラジアルゲート (※1) を採用して地上露出高さを抑制するとともに、 ゲート等の色彩もこげ茶色を採用し周辺景観との調和を図っております。

 また、本発電所は河川流量をそのまま使用するダム式の流れ込み発電所であり、 河川の流量により運転領域が広範囲となることから、これに応じた高効率での運転を可能とするため、 横軸円筒可動羽根プロペラ水車 (※2) 2台を採用しております。
 さらに、廃止した旧鷹の巣発電所の導水路トンネルの一部については、 送電ケーブルの敷設や灌漑用水路として再利用しております。

 なお、新鷹の巣発電所は、本日の営業運転開始をもって名称は「鷹の巣発電所」となります。
 発電所の概要は別紙のとおりです。

以 上



(別 紙)

鷹の巣発電所の概要

1.  発電所名   鷹の巣発電所
2.  水系河川名   一級河川荒川水系荒川
3.  位置   新潟県岩船郡関川村大字大内淵
4.  最大出力   15,700 kW
5.  発電方式   ダム式
6.  有効落差   12.50 m
7.  最大使用水量   150.00m3/s
8.  年間可能発生電力量   68,123,000kwh
9.  着工年月   平成 8年 9月
10.  運転開始   平成 13年 1月
11.  竣工予定   平成 13年 8月
12.  総工事費   約 150億円

(参 考)
 鷹の巣発電所営業運転開始後の当社の水力発電所
 ・個  所  数   210 個所
 ・最大出力合計   2,441,306kW