配電設計書作成システムの全店導入について

平成12年11月2日


 当社は、配電設備および配電線路図を電子計算機センターで集中的かつ一元的に管理し、設備管理・工事設計・ 線路図管理を一貫処理できる配電設計書作成システム(愛称IMAGE:イマージュ、 Immediate Management、Always Gentle for Everyone、以下、IMAGEという)を開発し、 平成11年4月より各営業所に段階的に導入してきましたが、今年10月をもって全店導入が完了しました。

 IMAGEでは、従来の光学式マーク読取原票(以下 OMR原票という)と配電線路図を活用した手書きによる設計書作成手法から、 パソコンによるグラフィックデータを活用したシステムに切替えることにより、設計書の作成、線路図データの登録・ 修正が自動的に行われ、設計事務の大幅な効率化と、OMR原票廃止等により紙資源の節減などを図ることができます。

 従来の配電設備管理・設計システムは、業務の適正かつ効率的な事務処理に大きく貢献してきておりますが、設備データと線路図 (紙)は互いに独立して存在していたことから、両者の間にアンマッチが発生する事例があるという課題がありました。 また、その線路図をベースに手書きで設計図を描き、 50数種類にも及ぶOMR原票に工事内容をマークして設計書を作成する業務は多大な労力を要し、 加えてOMR原票はエラーを誘発しやすいという側面もありました。
 さらに、工事竣工後は手書きの設計図を参照しながら線路図を手修正していたことから、 業務に多大な労力と時間を要していました。

 IMAGEは、このような課題の解決・改善を図り、 なお一層の業務の効率化・省力化を実現することを目的として開発したものです。

 IMAGEの主な特長としては、以下の3点があげられます。

  • 端末機にパソコンを採用し、コストダウンを図るとともにOAシステムとの共存を実現しております。
  • 既存の設備データを基に短期間で安価に線路図データを構築し、線路図データと設備データの一元化を実現するとともに、 線路図データをマン・マシンインターフェースとして活用しており、これまでと比較して操作性が向上しております。
  • 画面に呼び出した線路図上に設計図を描くことにより、これに連動して設計書が自動的に作成されるほか、 工事が竣工すると設計データが設備データに自動更新される仕組みとしております。

 なお、線路図の背景図として、全社的に共用することを目的として構築した全社地形図データを活用しております。

 これまでの手書きによる設計書作成手法から、IMAGEに切替えしたことにより、 設計書、設計図の作成、データの登録・修正が自動的に行われるとともに,設備データと線路図データのアンマッチの解消や、 設計エラー等の解消も行われ、既に大幅な効率化が図られております。
 今後、全ての営業所においてIMAGEによる設計となることから、 年間約39万件の設計書を作成している設計事務業務の約2割の効率化が図られるものであります。

 当社では、経営効率化計画を策定し、経営全般にわたり効率化・合理化に取り組んでおりますが、 IMAGEの全店への導入は、こうした取り組みに大きく貢献するものと考えております。

 なお、配電設計書作成システム導入に伴う業務変更の概要については、別紙のとおりです。

以 上