東北電力企業グループによる
インターネット事業への参入について

平成12年4月17日

 当社および企業グループはかねてより、事業領域拡大について検討してまいりましたが、このほど、 コアネット東北をはじめとする当社情報通信系企業グループによるインターネットを介した情報通信システムサービスに 参入することといたしましたのでお知らせいたします。

 今回、実施を予定しておりますサービスは、電気工事組合・電気工事店・電材店等を対象に、 インターネットを介して情報授受のサービスを提供する「Web型インターネットEDIサービス」と、 日本ユニシス株式会社との提携により、建設工事現場における複数の業者間の情報共有を可能とする 「建設プロジェクト情報管理/コミュニケーションASPサービス」の2つです。

 「Web型インターネットEDIサービス」では、資機材の調達に際して取引先との見積や注文書の授受を行う際に従来は、 お互いの事業所を訪問する、あるいは郵送・FAXでやり取りするなどといった方法で行っていたものを、 インターネット環境を活用することによりコストや時間を効率化するものであります。
 「建設プロジェクト情報管理/コミュニケーションASPサービス」は、 建設現場における情報共有化システムが整備されていないことに着目し、建設プロジェクトの各工程で必要な情報 (図面や指示書、現場写真等)をインターネットを介して共有し、セキュリティを確保しながら正確に、 しかも効率的に管理するシステムです。

 どちらのサービスも、パソコンからインターネットに接続できる環境があれば、 新たなシステム開発や運用保守の必要なしにいつでもどこでも利用することができるものです。 また、サービスのご利用にあたりましては、当社グループのデータセンターを活用し、 設計資料や技術情報等といった諸情報についてのセキュリティ保護を行うこととしております。

 「Web型インターネットEDIサービス」は本年6月から9月までをモニター期間とし、10月から本格的に、 「建設プロジェクト情報管理/コミュニケーションASPサービス」は本年6月からそれぞれサービスを開始する予定です。

 以上のサービスにつきましては、 当社とコアネット東北をはじめとする東北電力情報通信系企業グループが一体となって進めてまいりますが、 契約当事者は、当社のシステム開発および運用を受託しております東北コンピュータ・サービス株式会社 (略称:TCS)といたします。

 両サービスの概要につきましては、別紙の通りですが、今後は、これらのサービスについて、インターネットの特徴を生かし、 東北地域に限らずに全国も視野に入れた展開を目指すとともに、他関連企業との提携等を考慮しながら、 次に続くサービスを企画、追加するなど事業の拡大を検討していきたいと考えております。

以 上

※EDI(Electric data interchange)…電子データによる相互情報交換

※ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)…インターネットを通じて業務ソフトを企業に貸し出すサービス


「Web型インターネットEDIサービス」の概要

  1. サービス内容
    インターネットを介した資材の調達、受発注取引業務

  2. 特 徴
    汎用的なシステムを採用し、中小規模の企業間でも利用可能
    取引業務の低コスト化および納品・工事完了までのリードタイムの圧縮
    当社データセンターを利用した高度なセキュリティ対策(取引先証明書の発行による識別および情報の暗号化)

  3. 事業展開
    (1)第一ステップ(本年6月〜)
    • モニター制導入によるサービス試行
    • 当社、工事組合・電材店・設計事務所とのつながりがある「引込認定電気工事店」を核に、 電気工事店〜工事組合〜電線取扱電材店をEDI化
    • 取扱商品は引込電線類

    (2)第二ステップ(本年10月〜)
    • 本格サービスの開始
    • 一般電気工事店、工務店、設計事務所等に対象を拡大
    • 取扱商品の多様化を進めるとともに、将来的には、見積、決済等の機能を段階的に追加・充実

  4. 契約当事者
    • 東北コンピュータ・サービス株式会社(略称:TCS/当社企業グループ)

以 上

「建設プロジェクト情報管理/
コミュニケーションASPサービス」の概要

  1. サービス内容
     日本ユニシス株式会社データセンターの建設プロジェクト情報管理/コミュニケーションシステムを、 東北電力グループがインターネットサービス用に新しく開設するウェブサイト(専用窓口)を経由し期間貸しするサービス


    ※建設プロジェクト情報管理/コミュニケーションシステム:

    発注者、設計者、ゼネコン、協力業者、部材メーカーなど
    多数の企業の関係者が係わる建設プロジェクトにおける、
    図面、指示書、現場写真、議事録や確認履歴等の電子的な
    共有/伝達/利用を可能としたシステム

  2. 特 徴
    低コストで建設現場のコミュニケーションを充実させ、かつインターネットを使用することにより気軽に利用開始 /終了が可能
    当社が各種プラントの建設を通して得た経験やノウハウを最大限に活用
    様々な形式の文書や写真、CAD図面などのファイルの登録と履歴管理、各種ビューワによるファイル内容表示など、 建設現場のコミュニケーション管理機能を提供

  3. 事業展開
    (1)本年5月〜6月
    • ゼネコン、設計事務所を対象とした説明会開催
    • 地方自治体での活用可能性調査実施
    (2)6月
    • サービス開始(ゼネコン、設計事務所を主対象に)
    (3)7月以降
    • サービス開始後の状況および活用可能性調査結果を分析し、サブゼネコン、地方自治体、 ビル・マンション建設発注者(不動産業者、生保等)へ対象を拡大

  4. 契約当事者
    • 東北コンピュータ・サービス株式会社(略称:TCS/当社企業グループ)

以 上


イメージ図