岩手県盛岡市に本拠地を置くパルクアベニューカワトクは、創業143 年を誇る岩手県最大の老舗百貨店です。
基本理念である「奉仕こそ我が務め」という社是の下、つねに新しい価値の提案、高質なサービスの提供を目指し「顧客にとって『最良の店』づくり」を通じ地域、社会に貢献しています。
また、国際規格の環境マネジメントシステム(ISO14001)認証取得など、従来から地球環境への負荷を軽減させるために「快適な環境を考える百貨店」として、全社体制で環境保全活動を推進しています。
百貨店「パルクアベニューカワトク」では、1980年の店舗竣工から、油焚吸収式冷温水発生器を主体とした館内空調を行っていました。
同施設では、空調設備更新に関わる大きな問題点として、営業を休止できないことや設備投資のタイミングなどの課題を抱えていましたが、設備の老朽化が進んでいることやメンテナンス費用の増加なども踏まえて、CO2排出量の削減と省エネルギーをキーワードに2008年頃から本格的な検討に入りました。
さまざまな検討の結果、環境保全性と省エネルギー性に優れた高効率空冷ヒートポンプチラーに更新するとともに、ポンプをインバータ化することによる搬送動力の低減、さらには、最適運転制御を行うための自動制御装置の設置により省エネルギー化を図っています。
また、本事業は、国土交通省「平成20年度既存住宅・建築物省エネ改修促進事業」として省エネルギー効果やCO2削減効果が見込まれる事業として採択を受けており、寒冷地における大型空冷ヒートポンプの導入先として注目されています。