プレスリリース

5月定例社長記者会見概要

2019年 5月30日

〇原田社長からの説明事項

 本日もお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。

 本日、私からは、固定価格買取制度の買取期間が満了する家庭用太陽光向けのサービスである、「ツナガルでんき」について、説明いたします。


〇「ツナガルでんき」について

 当社は、くらしのトータルサービス「より、そう、ちから。+ONe」の一環として、固定価格買取制度の買取期間が満了する、家庭用太陽光発電設備をお持ちのお客さま向けサービス、「ツナガルでんき」を、今年の11月よりご提供することといたしました。


 「ツナガルでんき」をご提供するに至った背景や目的、具体的なサービス内容について、説明いたします。

 国の再生可能エネルギー固定価格買取制度を利用する家庭用太陽光は、2019年11月より、順次買取期間の満了を迎えます。

 これにより、東北6県と新潟県においても、11月末時点で約3万2千件、出力にして約12万4千キロワットの家庭用太陽光が満了を迎え、2028年度末時点では、累計で約18万5千件、出力にして約84万7千キロワットに達する見込みとなっています。
 当社は、昨年11月に、くらしのトータルサービス「より、そう、ちから。+ONe」を公表し、その中で、対象となる家庭用太陽光をお持ちのお客さま向けのサービスとして、「ツナガルでんき」をご提供することを、お知らせいたしました。

 その後、具体的なサービスの内容について、検討を重ねてまいりましたが、このたび詳細が固まったことから、本日、お知らせすることとしたものです。


 「ツナガルでんき」の目的や位置づけについて説明いたします。

 「ツナガルでんき」というサービス名には、ご家庭で生み出される電気と当社が「ツナガル」、電気を無駄なく活かして、安心、快適なくらしに「ツナゲル」、ご家庭や地域ごとに生み出される電気を、地域社会全体として上手に活用できるよう、当社が「ツナゲル」という意味を込めております。


 当社は、「ツナガルでんき」の各サービスを通じて、お客さまの多様なニーズにお応えするとともに、「ツナガルでんき」という名前に込めた意味や想いを具現化すべく、当社が、新たなサービスや価値をご提供することで、お客さまに“よりそう”サービスを、地域や社会に“よりそう”取り組みにもつなげていくという点で、非常に意義のある重要な施策と認識しております。

 ご家庭で使いきれずに余った電気を買い取りするサービスの他、エコキュートや蓄電池と組み合わせて、ご家庭での上手な電気の活用をサポートするサービス、余った電気を当社が一旦お預かりすることで、ご家族とのシェアや、蓄電池のようにご自宅で使うことができるサービスをご提供いたします。

 この他、地域全体でのエネルギー活用につながる新しい取り組みとして、ご家庭向けのVPPプロジェクトを実施し、ご協力いただけるお客さまを募集いたします。 


 それぞれのサービス内容について説明いたします。

 最初に「シンプル買取」ですが、このサービスは、太陽光でつくられた電気のうち、ご家庭で使いきれずに余った分を、これまで同様、当社が買い取るサービスです。

 11月のサービス開始にあたっては、1キロワットアワーあたり9円で買い取りをさせていただくこととしており、その分の料金については、翌月にお客さまの口座にお振り込みいたします。なお、このサービスは、東北6県および新潟県に加え、当社の首都圏向け料金プラン「よりそう、でんき」にご加入のお客さまも対象としております。


 次に「エコキュート・蓄電池リースサービス」について、説明いたします。

 このサービスは、エコキュートによる給湯を、太陽光の電気でまかなうことで、光熱費を節約したいお客さまや、余った電気を蓄電池に貯めて夜間などに使うことで、ご自分で使い切りたいお客さま、災害などによる停電に備えたいお客さま向けに、リース契約のご提案を行い、機器の導入をサポートするサービスです。

 当社のグループ企業である「Eライフ・パートナーズ」が展開するリースサービス、「すぽっ!と電化リース」を活用し、機器の新規設置や買い替えのご提案をいたします。


 次に「でんきのお預かりサービス」について説明いたします。

 このサービスは、余った電気を一旦当社がお預かりし、その分を離れて暮らすご家族とシェアできる、もしくは蓄電池のように、ご自身でお使いになれるといった、これまでにない新しい電気の使い方をご提案するサービスです。
 お預かりした電気は、毎月300キロワットアワーを上限に、ご家族またはご自身の電気のご使用量から差し引くことで、お返しいたします。

 ご利用には、月額のサービス料が必要となりますが、差し引き後に残った電気は翌月に自動で繰り越しされるため、年間を通じ、余った電気を上手にお使いいただくことが可能です。なお、毎年3月末時点で繰り越しの残高がある場合は、「シンプル買取」にて買い取りさせていただきます。


 次に「家庭向けVPPプロジェクト」について、説明いたします。

 VPPは仮想発電所とも呼ばれ、太陽光発電設備や蓄電池など、地域に分散して存在するリソースを、IoTなどの新たな情報技術を用いて遠隔制御し、集約することで、あたかも一つの発電所のように機能させることです。

 今回のプロジェクトは、お客さまにご協力いただき、太陽光でつくった電気をご家庭で利用するだけでなく、地域や社会全体で有効活用できるか検証するものです。

 具体的には、翌日の太陽光の発電量を予測したうえで、お客さまの生活スタイルにあわせて、エコキュートの稼働時間をずらしたり、蓄電池の充放電を行ったりすることで、太陽光でつくった電気をご家庭で最適にお使いいただけるのか検証いたします。

 また、それと同時に、お客さまの快適性を損なわずに、個々のお客さまの電気の使い方を調整することで、地域全体での電気の使い方をコントロールし、再生可能エネルギーの一層の有効活用を図ることができるのか検証いたします。

 なお、このように買取期間が満了する家庭用太陽光を対象としたVPP実証は、国内で初めての取り組みとなります。今回のプロジェクトを通じて、お客さまがつくった電気を、ご家庭と地域で無駄なく上手に活用するような、未来の電気の使い方を追求してまいりたいと考えております。

 プロジェクトの実施に際しては、「蓄電池リースサービス」をご利用いただく方の中から、ご協力いただけるお客さまを最大100名募集することとしており、ご協力いただいた方には、当社の会員制Webサービス「よりそうeねっと」でご利用いただける「よりそうeポイント」を、最大10,000ポイントプレゼントいたします。


 最後に「ツナガルでんき」のお申し込み方法などについて、説明いたします。

 今回ご紹介した各サービスの詳細については、本日より当社ホームページにてお知らせするとともに、対象となるお客さまには、6月5日より順次ダイレクトメールを発送し、お申し込み方法などについて個別にご案内いたします。


 「ツナガルでんき」の説明は以上となりますが、当社を取り巻く事業環境は今後もさらに変化し、その厳しさを一層増していくことが予想されます。

 当社といたしましては、こうした変化をさらなる成長のチャンスととらえ、引き続き価値の高い「プラス・ワン」のサービスをお届けしていくことで、お客さまや地域のご期待にしっかりとお応えしてまいります。


本日、私からは以上です。


以上

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